家族会・救う会の再反論
北朝鮮が提出した「調査報告」の疑問点・矛盾点 2004.11.25
家族会・救う会では、本日11月25日、第3回日朝実務者協議で北朝鮮側から提出された「調査報告」について、各家族の挙げる疑問点を集め、またこれまで得た情報と比較検討し、現段階での疑問点・矛盾点をまとめた。
このまとめを、本日午前10時、小熊博・拉致被害者等支援室長を訪問して手渡し、政府が行っている「精査」作業に活用するとともに、捏造が明らかになった以上、政府が明確な態度表明を行うことを要請した。
当日は、家族会から、横田滋・早紀江代表夫妻、飯塚繁雄副代表、増元照明事務局次長が、救う会から佐藤勝巳救う会会長、西岡力・常任副会長、平田隆太郎・事務局長が参加した。
席上、小熊室長は、「早く精査すべきところであるが、めぐみさんのカルテは走り書きで読みにくいなどかなり難航している。今日頂いたまとめを有効に活用するよう関係省庁に伝える」と述べた。
めぐみさんが死亡したと北朝鮮側が主張する49号予防院で代表団が面会した医師は、前回、死亡診断書を捏造した医師と同じ人物であった。日本側から何らかの主張をしたのか、との問いに、小熊室長は、「斎木昭隆審議官が間違いをただしていた」と述べた。参加者から、北朝鮮という国は、上から命令されたら断れない国であることの明らかな事例の一つだ、との声があがった。
小熊室長は、今回の代表団は、先方の言い分を聞くことを主眼としていたが、それもケースバイケースで、こちらから疑問点を糾すこともあった、と述べた。
家族会・救う会からは、今回の実務者協議で、北朝鮮が公式文書を捏造したことが明らかになったことが最大の成果だ。そのことを官房長官等政府は明確に言及すべきだ。KAL機事件の時は、官房長官が「北朝鮮によるテロ」と断定し、制裁を実施した。日本人が被害にあった拉致事件でなぜ態度表明ができないのか。「精査」が終わるのを待たずとも、捏造がはっきりした以上、明確に態度表明してほしいと要請した。小熊室長は、「官房長官に説明したい」と述べた。
家族会、救う会がまとめた「疑問点・矛盾点」の全文は以下の通り。