「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」全記録
曽我ひとみ(元拉致被害者、曽我ミヨシさん娘)
みなさん、こんにちは。曽我ひとみです。今日はお休みのところ、こんなにたくさんの人たちがこの会場に足を運んでいただき、本当に心から感謝いたします。ありがとうございます。
私は日本に帰国してこの10月で10年目を迎えます。この10年の間、母のことを、毎日毎日考えていました。だけどこの10年の間、何一つといって情報はなく、母の影さえ見えません。もう母は81になります。
私と一緒に拉致された時には、私の今の歳よりずっと若い母でした。本当に私だけが日本に帰ってきたということが、この10年間、とても心苦しく思っています。
北朝鮮と日本は、飛行機で行けばたったの2時間足らずで行ってくることができます。だけど私は、24年間助けを求めて、毎日、毎日暮らしていました。そして10年前に、帰国を果すことができました。
24年間北朝鮮で生活をしながら、一つだけはっきりと分かったことがあります。それはどんなことでも絶対にあきらめたら終わりです(拍手)。「いつか、いつか絶対に日本に帰れる」と、いつも思っていました。
だけどまだ、私の母を初め拉致被害者の方々はあの北朝鮮で月を見ながら、星を見ながら、「いつになったら誰かが迎えに来てくれるんだろう」といつも思いながら待っていると思います。日本で待っているご家族の方も、もう高齢になっています。本当に時間がありません。
みなさん、もう一度皆様方のお力をお借りして、一日も早くこの問題が解決して、みんなが日本に帰ってきて、お父さんお母さん、お兄さんお姉さんとあたたかく抱き合える日を必ず、私もここで待ちたいと思います。
そしてそのためには、これからも署名活動を続け、一人でも多くの方にこの問題を知ってもらい、お力を借りたいと思います。これからも今まで以上に皆様のお力をお借りしたいと思います。宜しくお願いいたします(拍手)。
櫻井 ありがとうございました。子どもを思う親の気持ち、親を思う子どもの気持ち、本当に深いものがあります。幾十年も異常な状況の中で、行方が分からない。こうした思いを、曽我さんだけでなく、被害者全員が抱いています。この悲しみから一日も早く、私たちは被害者を救い出し、そして関係者の笑顔を見たいものだと思います。
こうした国民の思いを、今日は野田総理がしっかりと受け止めてくださいました。本当にお出でくださいましてありがとうございます。ここで、野田総理が退席されます。どうぞ皆さん、拍手でお送りください(拍手)。どうもありがとうございました。野田総理しっかりお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
では次に、現在拉致問題担当大臣で、国家公安委員長の松原仁様にご挨拶をいただきます。