「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」全記録
自民党拉致問題対策特別委員長 古屋圭司
※02:10?
※電波状況が悪かったため途中映像・音声が途切れることがあります。ご了承下さい
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みなさん、こんにちは。私は今年になって2回目のこの大会の席に座る度に、本当に心が痛みます。去る8月3日、ちょうど衆議院で拉致特別委員会が、この国会で初めて開かれました。なかなか大臣の確保ができない等があったんですが、ちょうど8月3日、私は、今日ご出席の松原大臣や玄葉(外務)大臣に質問した後、すぐその足で高島屋に行ってきました。
横田めぐみさんの写真展を見てきました。やはりあの写真を見ると、何の罪もない人間が、幸せな家庭生活を送っていた人たちが、それをグチャグチャにされ、そして30数年もの間、精神的に塗炭の苦しみを味わって自由がない。これはまさしく、国家によるテロですよ。
だから我々はどんなことがあっても、全員の被害者をしっかり戻して、先ほど色んな方からお話があるように、家族と抱き合う姿を、絶対政治の責任でやらなきゃいけないなということを、その時にも改めて感じた次第です。
4年前、北朝鮮は再調査を約束しました。しかし、いつもの常套手段で反故にされました。嘘をつく、本当のことは言わない。これは北朝鮮の面目躍如なんでしょう。
こんどは4年ぶりに、日朝交渉が再会すると言われています。しかし、「双方が関心のある項目について議題にする」。この言葉は額面どおりに受け取れば、「双方」ということは、日本が関心があっても、向こうは関心がなければ議題に載せないという解釈もできないわけじゃない。そういうことじゃないですか、みなさん。
それで、例えばですね、金正恩は今度大きく変わるかと思って一縷の期待を抱いていたけれども、「拉致は存在せず、そのにおいもしない」。こういう国に対して、本当にこの拉致問題で今度の日朝交渉の時に議題にして具体的な進展が得られるのかどうか、みんな心配だ。大丈夫かどうか思っているのが今日会場にいらっしゃる全員の意識じゃないですか(拍手)。
私は、松原大臣が先ほど、戦時中の遺骨収集の問題と平時の時の拉致、国家によるテロを同次元に扱うべきではないと勇気ある発言をされました。まさしく、その通りです。ですから、具体的な中身がなければ一歩も日本は譲歩することがあってはならないということを、是非みなさんとともにここで確認をしたいと思います(拍手)。
松原大臣は就任以来、拉致被害者の家族がお亡くなりになった後で帰ってきても解決ではない、こういう勇気ある発言。これは、むしろ私は北朝鮮に対して、「あなたたちも時間がないんだよ」、こういうメッセージ、私は戦略だというふうに思います。
過日私は、その拉致特別委員会で、玄葉大臣にも質問しました。玄葉大臣も松原大臣も、野田本部長のもとで副本部長を務めておられますよ。だから意識が同じじゃなきゃいけない。「松原大臣のおっしゃったこと、すなわち被害者家族がお亡くなりになった後戻ってきても拉致の解決ではない、これは絶対正常化できない、未来永劫ないってことですよ。そうですね、同じ認識ですね」と言ったら、「時間がない。時間との戦いであるということは共有している」、こういう答弁。「それはあまりにもおかしいんじゃないですか」、何度も答弁をさせたら最終的には、「松原大臣とその考え方は共有している」という答弁でした。
やはり私は、その考え方に寸分の違いもあってはいけないし、本部長のもとで副本部長がまなじりを決して、国民の皆様とともに、この全員の帰国がなければ拉致の問題は解決じゃないんだという意識をしっかり持ちましょうよ、みなさん(拍手)。
我々自民党は既にこの問題について基本スタンスをはっきり決めて、公表して、要請もしています。4月13日にあのミサイル発射がありました。あの時即日私たちは総理官邸に行き、官房長官と面会をして、私たちの追加制裁措置について提言をいたしました。5か月近くになりますが、具体的には進んでおりません。
中身はいくつかあるんですが、ポイントは、1つは、北朝鮮に行く時に、人はお金を携行できるんですね。この時の携行金額の上限の1回の制限と総額制限、これをすること。2つ目は、いったん北朝鮮に入った人間を入国させない範囲を広げる。具体的には朝鮮総連の副議長5人にまで広げる。
これは非常に効果があるんです。なぜか、これも委員会の参考人質疑で私が明らかにしましたが、今年の1月から3月まではその人間の携行金額、これは申告ベースです。裏は分かりませんが、申告ベースでも1月から3月まで毎月数千万、それが4月になるといきなり2億円台に上がっています。なぜか。簡単な話です。4月15日は、金日成の生誕100年、それに合わせてお金を持っていったことが明白じゃないですか。こういうこと一つとっても効果があるんです。
だから今度の日朝協議で、万が一、具体的な拉致解決に向けての動きがなければ、即刻こういう制裁を厳しくしていく(拍手)。これはですね、安倍内閣以来の制裁強化をすることによって、小出しに少しずつやっていく。しっかりそれをやってほしいということを改めて私たちは政府に強く求めたいと思います。
その他にも例えば、平沼会長初め、我々拉致議連で毎年ワシントンに行っています。この時に、アメリカ人の拉致被害者デヴィッド・スネドン氏の拉致被害はほぼ間違いないとの状況証拠が揃いました。これを我々は政府関係者、そしてアメリカの上下両院に強く働きかけて、アメリカそのものがこのアメリカ人の拉致を認めさせる。これは真の意味での拉致の日米連携には極めて大切なわけであります。しかし政府はまだ認めていませんよ。それはそうでしょう。しかし、それを認めさせていくということは、これは我々国会議員も、議員連盟も、政府もあげてこの問題に取組んでいくべきだということをしっかり私たちは政府にも、そして我々の活動の中にも入れています。
それだけにとどまらず、やはり国際連携が必要です。つい数か月前特定失踪者の藤田進さんの弟様の藤田隆司さんが、初めて国連に参考人で呼ばれました。そしたら人権委員会の特定失踪者問題小委員会で、ほとんどみんな認識がないというんですね。政府の認定被害者は知っているけれど、特定失踪者はほとんど認識がない。これはやっぱり国連に対する働きかけの不足の証左ですね。
だから国連の中に、例えば北朝鮮の拉致問題、あるいは人権問題で特別委員会を作るために世界各国に働きかける、こういうことも必要なんでしょう。我々はそういうことも、自民党として決定して提言をさせていただいております。
今申し上げたことを我々自由民主党は公約の中にもしっかり入れて皆様方に訴えていきたいと思います。しかし、何と言っても大切なのは、やっぱり日本の国家の意思、国民の意思、覚悟ですよ。これが金正恩に届かなければ彼らは絶対態度を変えることがないんです。
1000万の署名が集まりました。曽我ひとみさんも、「絶対にあきらめてはいけない」ということを自らおっしゃったじゃないですか。私たちはそういう気持ちで、この10年を迎えた今こそ、完全解決、全員の被害者、特定失踪者の帰国に向けて命がけで、みんなで、オールジャパンで戦っていくということを、皆様とともに、今日ここでお誓いをしようじゃありませんか。
宜しくお願い申し上げ、ご挨拶に代えさせていただきたいと思います。ありがとうございました(拍手)。
櫻井 どうもありがとうございます。次に、「国民の生活が第一」の幹事長、元内閣府副大臣拉致問題担当でいらっしゃる東祥三さんにお願いいたします(拍手)。