「韓国から見た拉致問題?東京連続集会75」全記録
◆韓国側からの北支援は、言い訳、自己満足
親が北出身の今の韓国の若い世代は、端的に言うと統一に関心はない。逆に、このままの方がいい、と。ああいう北のような存在を引き受けると大変だ、と。東西ドイツの場合も若干ありましたが、引き受けると自分たちの経済環境が悪くなるということですね。非常に利己主義ですけどね。
そういうのが非常に増えていまして、「今のままでいいんじゃないの」という人が非常に多いですね。本音では。だから統一の熱気はないといえばないですね。韓国が豊かになったので。だけども、政府を初め、色々な人道支援とか言うじゃないですか。
ぼくは若干冷たく言いますと、韓国側からの北支援は、言い訳、自己満足という印象を持ちますね。つまり、本当はああいうのを引き受けたくないんだと。だけど、それを言っちゃいけないし、やはり北の人たちに思いを馳せているんですよ、あるいは統一を考えているんですよという気持を満足させなければいけない。それがああいう支援になっていると思いますね。ちょっと冷たい言い方ですが、今の韓国社会の雰囲気です。
だから支援と言うんだけれど、何か心がこもっていないというか、冷たい支援という印象を持ちますね。ぼくは部外者、第三者ですから、韓国の皆さんの前で、「あなた方は卑怯だ。一時的に自分たちの生活環境が悪くなり、経済水準を落としてもいいから統一したいとなぜ言ってくれないのか」、「北の同胞を一生懸命支援しなければいかんとなぜ言ってくれないのか」とこれまで相当、まあ嫌がられることですが、そういうことをぼくが言うくらいの雰囲気になっていますね。残念ながら。
基本的には現状維持ですね。ただ、関心がなかったり、統一は嫌だと負担に思ったり、そもそも無関心というのが多いんですが、これは面倒だから考えたくないということですね。
色んな意味で面倒。どうやって統一すればいいかと考えるのも面倒だし、だから考えたくないという人が圧倒的ですね。ぼくは30年くらいいますけど、70年代とはずいぶん変わりましたね。韓国はこの30年間で非常に豊かになって、みんな暮らし向きがよくなりました。それと同時に、そういう嫌な雰囲気になりましたね。