「横田めぐみさん拉致事件検証?東京連続集会76」全記録
◆拉致協力者の逮捕を
増元照明 みなさんこんばんは。今日の話を聞いて一番驚いたのは、7時頃に爆音のような大きな音が聞こえたということです。おそらく浜の人はみんな聞いていると思います。
当時、新潟県警はめぐみさんがいなくなって大きな捜査をやっているわけですから、新潟県警に聞けば、何時頃に爆音を聞いたかすぐ分かる筈です。しかし、捜査したのに全く明らかにされていないこと自体が問題ですね。
佐渡もそうですが、金ミョンスクという女性工作員がある村にずっと潜伏していたという事実は分かっているんです。とすると、協力者もほぼつかんでいるはずなんです。しかしそれが一向に明らかにされていないし、逮捕もされていません。これがこの国の問題じゃないでしょうか。
11年も経って、警察は協力者を一人も捕まえていないのを恥じていないのが問題ではないでしょうか。これをもっと強く言っていかなければならないと思います。
今年の5月に、姉(増元るみ子)に関する情報が出たんですが、新証言ではなく、30数年前から警察には話をしていたそうです。そういう人たちが3人、改めて証言していただいて、その時のかすかなものが見え始めたんです。35年経って初めて家族がそれをつかみ始めたのですから。警察は絶対に持っていた筈です。それを一つも家族に伝えないで、そして未だに協力者を捕まえていない。こんな馬鹿な国があっていいのかということです。
今、特別秘密保護法案が通りますが、その前にその前にスパイ防止法を成立させるのが、拉致問題の解決には早道じゃないかと思います。保護法案は当然必要なものですが、スパイ防止法をまず成立させて、この国から工作員やスパイを摘発していくシステムを作って、協力者をあぶりだすことも必要じゃないでしょうか(拍手)。
私は、めぐみちゃんが拉致された1977年に万景峰号がいつ日本に入ってきたのかを、当時の支援室に聞きました。めぐみちゃんが車に乗せられて連れ去られたという可能性があると当時は強く思っていましたので。
もしかしたら車で万景峰号まで連れていかれた可能性もあるなと思って聞いたんですが、万景峰号の入港はめぐみちゃんの拉致とは関係ないということが分かりました。
しかし、東京都内から連れ去られている人たちはどうやって拉致されたのか。東京湾から連れ去るのは非常にリスクが大きい。新潟とか、日本海側まで車で連れていかれるというルートもあるでしょう。
そういうことも解明していない。本当にこの国はどうなっているんだろうという思いが非常に強いです。調査会もそのことを警察に問題提起していますが、救う会もやったらどうでしょうか。
警察の不備というか、警察の怠慢というか、言われてもしょうがないほど、年月が経っても何もしていないという現実を突きつけていかなければならないと考えています。
代表がおっしゃったように今年も少なくなりました。あと1年で安倍さんには白黒つけていただかない限りは、この拉致問題がどういうふうになるか、何年待たなければいけないのか分からなくなります。
残念ながら入院されている(被害者の)両親世代の方々も、1年経つと、もしかしたら倒れる人が出てくるかもしれない。田口八重子さんのすぐ上のお姉さんが、今年62歳で亡くなられましたが、90歳代のご両親もいらっしゃいます。それを考えると、家族は何をのんびりしているんだという思いが強いんです。いらだたしさが強くなっているのが現実です。
それを少しでも気を晴らすような、目に見えるような形で、国内の問題を片付けてほしいというのが今の気持です。ありがとうございました(拍手)。