特別セミナー「拉致問題の全体像と解決策」全記録
◆何としても協議の場を作り出し、北朝鮮を引っ張り出す
飯塚繁雄(家族会代表、田口八重子さん兄)
みなさんこんにちは。今日は、家族会・救う会、そして拉致議連の主催で特別セミナーを開催します。
今年もあと数日で終わりという今の状況です。昨年、我々は拉致問題への対応として、何としても今年中にという意気込みで立ち向かってきました。「勝負の年」とはいえども、勝負がつかない状況が続いています。これではまた来年という形になりますが、当然ながら拉致問題が解決するまで我々は皆さんと一緒に戦っていきたいと考えています。
今日は、専門家の方を多数お迎えして、拉致問題に対する今までの情報に基づいた総括、そして今後どうするかということが語られると思います。そしてこれを次にどう生かしていくか、具体的にどう実現していくのかということを模索しながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
この数日間、北朝鮮のナンバーツー、張成沢(チャン・ソンテク)が死刑になったという話が、こういう情報、あるいは北朝鮮の状況によって拉致問題がどう影響されるのかは我々が心配するところですが、これは北朝鮮の体制上、全くひどい国だということです。
人を簡単に殺してしまう国に対して、今後どうやって立ち向かっていくのかは、これもまた難しい点だろうと思います。しかしながら、何としても協議の場を作り出し、北朝鮮を引っ張り出して、どういう情勢であろうともこの問題はおろそかにできない問題ですから、最前線にこの問題を出して最優先的な政府の対応を、是非お願いしたいと思います。
段々、歳はとってきます。それぞれの方々の精神的な、あるいは肉体的な疲労も見受けられます。こういう場で、さらに頑張るという意思を私たちは持っておりますが、どうしようもない場面になる恐れもある。そういうことも心配しながら、家族会、応援してくださる方々を含めて、健康でいなければならない。
被害者が帰ってきて、親戚も親も兄弟も誰もいない浦島太郎的な状況は、考えられない全くの悲劇です。是非、そういうことがないように、古屋大臣がいつもおっしゃっているように、家族が元気なうちに取り返さなければ意味がないということも含めて、今後皆さんと考えていきたいと思います。
今日はどうもありがとうございます(拍手)。