特別セミナー「拉致問題の全体像と解決策」全記録
◆国連人権調査委員会に働きかけ
日本というのは拉致問題について強い意思を持っているだけに止まらず、国連のCOI(調査委員会)が3月に全会一致で決定をして、8月にはカービー委員長を初め日本に来ました。
家族会、拉致議連、あるいは担当大臣の私、総理大臣ともじっくり時間をかけて議論をしました。後から聞いたことですが、カービー委員長の総理との面談は1時間近くに及びました。そして総理の拉致問題にかける意気込みをひしひしと聞くことができたということで、相当強いインパクトとして残ったようです。
いよいよ来年早々には報告書の第一次草案ができます。私はここからが非常に大切だと思います。報告書ができたら終わりです。この報告書の中味にいかに反映させていくか。そのためには日本が主体的に動かなければ。たとえばアジアのどこかにリエゾン・オフィスを作るとか、そういったものを積極的に作り、北朝鮮に対し、人権問題、拉致問題ということでCOIに圧力をかけていくことが大切です。
わたしたちはそういう取り組みをすることによって、5月まで厳しい態度をとっていた北朝鮮が、大きく報道ベースで変わりました。中国ともアメリカとも厳しい関係にあることを歴史的な教訓として、日本に何らかのメッセージを送ってきている。
私たちはそれをしっかり受け止めながら、拉致問題を解決するための交渉につなげていくことが大切だと思います。今日は、専門家の色々なご意見をいただきますので、あとで報告を受けたいと思います。是非忌憚のないご意見をいただき、私たちに色々な示唆を与えていただければと思います。
確かに今年1年がもうすぐ過ぎ去ろうとしています。「勝負の年」ということで飯塚さんからもお話がありました。考えてみると、本当に政権が安定化したのは、7月21日(参議院選挙)です。まだ4か月ですから、本当にこれから丁々発止のやりとりが始まると思います。
私たちは、拉致された被害者全員を取戻す。そして家族と被害者の皆さんが抱き会う日がくるまでは、安倍総理の任務は終らない。本人自らはっきりテレビの前で言っています。私も担当大臣として、同じ気持に立って頑張っていきたいと思っております。