国際セミナー「北朝鮮は世界の拉致被害者をすぐに返せ!」全記録
◆憲法改正は、拉致被害者救出交渉に不可欠
有本明弘
これを読むと時間が少し伸びますがいいですか。
櫻井よしこしっかりやってください(拍手)。
有本明弘 これは昨年の運動方針について私の考え方を述べたものです。(以下朗読)
家族会・救う会の今後の運動方針案を拝見いたしました。
私達には出来ない事柄を実行して頂き感謝しています。
「勝負の年の延長戦」というのもよくわかりますが、昨年警察は800人以上の拉致の可能性を排除できない行方不明者を発表し、拉致事件の内容が一変しました。
国民の多くは、政府認定の拉致被害者はもとより、後者の多数に及ぶ行方不明者の問題も重要だと思う図式が生まれて来ました。
その中で、西岡力さんや荒木和博さんは「拉致被害者救出への道は何か」を見つけなくてはならないと、私は思っています。
私は当初、拉致被害者救出は、我が国では総理大臣の仕事だと思っていました。
25年前、竹下総理の時に、北朝鮮にいると娘達の手紙が北海道に届きました。
その後海部総理大臣と続き、北海道の石岡家に着いた北朝鮮からの手紙を、総理宛に書留郵便で送りましたが、何人かの秘書に問い合わせても「知らない知らない」の言葉だけで無視されました。
安倍晋太郎外務大臣当時に私の家内が手紙を持って行った事が、後日安倍晋三総理の言動になっているのであります。
私は2年前の国民大集会で初めて「憲法改正を唱える先生方を選んで下さる事をお願いします」と私の気持ちを文章にして読み上げ挨拶としました。
以後の集会でも、私の思いを文章にして読み上げ、書き残しております。
歴代の総理が拉致問題は、他国に主権を侵されていると言いながらも、憲法が独立国としての憲法でない平和憲法であり他国との争いが出来ないということで、総理以下外務省、警察等は動こうとしなかったのであります。
そしてそれは、現在までも続いているのです。
東京集会の時だったと思いますが、私が西岡力さんを指さして「運動体は問題の急所に迫ってもらいたい」と発言しました。
何百人という拉致被害者を助け出すには、外部に対して対抗出来る組織を立ち上げるしかないのです。
そしてそれを作るためには、憲法を変えるしかないのです。
安倍総理の唱える憲法改正は、拉致被害者救出のための交渉のスタートラインに立つためには不可欠なのです。
荒木和博さんは、「イージス艦を北朝鮮沖に持っていき自衛隊で救出すべきだ」等言っていますが、その通りの事が出来る様に憲法を改正しなければならないのです。
北朝鮮に変化が起これば現憲法下でも話は出来ると思いますが、この様に考えていくと、拉致被害者救出はこの先何年かかるかわかりません。
安倍総理は、日米同盟の強化に努め、核とミサイルの問題を米国に早期に解決するように求め、それと同時期に拉致問題を解決するしか我が国では解決方法が無いと私は思っています。
それは、安倍内閣総理大臣施政方針演説に「北朝鮮には拉致・核・ミサイルの諸懸案の包括的な解決に向けて具体的な行動を取るよう強く求めます」と有るように、これが歴代我が国総理大臣の発言であります。
ただ私の知る25年間の各総理大臣はこの事に関して無言であった総理が目立ちました。
家族会が発足し、佐藤勝巳救う会会長の時に初めて私達家族会は、小渕総理と会いました。
その時、小渕総理から「佐藤さん、この間題はどうしたら良いんでしょうな?」と言った言葉が出てきています。
小渕総理は、人間的に正直な人であるため思っていることが、そのまま言葉になって出て来たと思っています。
この事実を考えて見ますと、日本国総理大臣が「外国に拉致された日本人を救出せよ」と命令を出す部署が無いのであります。
外務省、警察、自衛隊では何も出来ないのが実情です。
安倍総理は、憲法改正を唱え再度総理の座につきました。
そして、これを実現するために国民投票があるとも聞いています。
私は、憲法改正には長い時間がかかると安倍総理からも聞いています。
1?2年の内には、必ず国民投票は有り、必ず成功させるために総理も全力を尽くして発言してくれると私は信じています。
私は、憲法を改正し拉致被害者を救出出来る部署を国民合意の上で作り出すことが不可欠と考え、この事を北朝鮮による拉致問題に関心をお持ちの皆様方に知っていただくことが急務であると思っています。
私は、運動方針案3.家族会・救う会の運動戦略にある「日本は死人を生き返らせろという無理な要求をしている」とする北朝鮮と総連の謀略宣伝とそれに呼応する国内勢力の動きを打ち破らなければならない」にある国内勢力の動きに一番関心を持っている一人であります。
憲法改正の国民投票は、この人達との戦いであり「イエス」、「ノー」で二分するものです。
いつ行われるかわからない国民投票の日が「勝負の日」であることを日本全国の国民に知って頂くことが、家族会と全国救う会の最大の仕事であると思っています。
そして、「わが国政府および世論への訴え」にあるよど号グループ関係者に関する私の考えについて書いておきます。
北海道の石岡家に送られて来た北朝鮮からの手紙等の証拠資料は、金丸・田辺両氏の訪朝後、我が国の報道機関、週刊文春により明確な証拠として公開されました。
北朝鮮に拉致された石岡亨、有本恵子、松木薫の3名は、間違いなくよど号犯妻たちの犯行とわかっています。
そして北朝鮮が言っている様に死んではいません。
金正日が嘘を言ったことがはっきりした以上、全員が生存していると日本政府も私も思っています。
この3名は、明らかに北朝鮮工作員の仕業ではないのです。
同じように北朝鮮から手紙が来た寺越さんは、1988年9月石岡家に手紙が来る1年前のことだったと思います。
私は今まで寺越さんと手紙のことについてお話をしたことは有りませんが、着いた手紙を取り扱った人でその後の結果が大きく変わってしまったと思っています。
先に書いた様に憲法を変えなければ、安倍総理も北朝鮮に対し強力な交渉をすることが出来ません。
日本航空機をハイジャックして北朝鮮に行き、日本国に対する反撃の力をつけるための仲間を集めに、ハイジャック犯の妻たちがヨーロッパに出向き日本人獲得作戦をしたと自ら認めています。
よど号グループ関係者たちと子供の事で争いを起こした八尾恵さんが変心して、「私が恵子さんを騙して北朝鮮へ送り込んだ」とテレビ朝日で発言しました。
八尾恵等と一緒に行動したよど号グループの妻たちは、日本に子供達と帰国して何も発言せず、旅券法違反の罪だけで済んでいます。
私の知人は、八尾恵を逮捕すべきだと言います。
そして大手を振って帰ってきたよど号グループの妻たちも八尾恵と同じく共犯関係になるのであります。
この日本に帰国したよど号グループの妻及び子供達には支援するグループがいます。
このグループのリーダーは誰なのか私は知りませんが、菅直人元総理も大金を寄付していると報道されています。
こういう事実を知っても私達は何も出来ず、日本の国はおかしいなと思うだけであり、彼らには、日本の法律等に熟知している人間がいて、法の網をかいくぐりのうのうと生活しているのです。
今北朝鮮で生活しているよど号グループの指名手配犯は、「逮捕しないのであれば日本に帰る」と言っているらしいが、それならば今後訪朝する人で人格がある人ならば、よど号グループに会って「嘘をつき騙して北朝鮮に連れ込んだ人達と一緒に帰国してはどうか。それとも一生北朝鮮で死を迎えるのか」と聞き質して頂きたい。
いずれ本格的な日朝交渉が始まれば、我が国は拉致実行犯の引渡しが明確に政府方針の中に書かれており、帰国したよど号グループ及び子供達も人生の晩年は潔い話で終わらせる事を彼らに伝えて頂きたい。
有本さんの心情は本当によく分かるものがあります。次に横田早紀江さん、お願いいたします。