国際セミナー「北朝鮮は世界の拉致被害者をすぐに返せ!」全記録
◆声明朗読
増元 照明
本日はこのように大勢の皆様に来ていただきありがとうございます。午前中、この壇上におられる拉致被害者の方々と日本の家族会、救う会で国際拉致解決連合の第3回総会を開いて声明をまとめました。読ませていただきます。
■第3回国際拉致解決連合声明
国連人権理事会の決議を受けて設置された北朝鮮の人権に関する調査委員会が2月17日、最終報告書を発表した。それを受けて私たち全世界の拉致被害家族と支援組織で構成される国際拉致解決連合は3月3日、東京で第3回総会を開催して、報告書の内容を歓迎しそれをどう活用するのかについて議論した。総会には韓国から朝鮮戦争中の拉致の家族代表、戦後拉致の家族代表、タイ人家族、が日本人家族と支援組織関係者と共に参加した。ルーマニア人家族と米国人家族からはメッセージが届いた。
報告書は拉致問題について重大な人権侵害と位置づけて以下のように詳述した。拉致は朝鮮戦争中に民間人が約10万人拉致され、その後韓国では漁民拉致などで約500人が拉致された。70年代に入り日本人拉致が多発し、2002年に北朝鮮が伝達した日本人拉致被害者8人に関する死亡には根拠がなく、少なくとも日本人100人が拉致されている可能性がある。また、レバノン人、タイ人、ルーマニア人、マカオの中国人、シンガポール人、マレーシア人拉致について実名を挙げて記述し、フランス人、イタリア人、オランダ人拉致に関する有力な情報があると明記した。90年代から現在まで中国で多数の脱北者や脱北者を支援していた韓国人、中国人らが拉致された。拉致の命令者は政権の最高権力者である金日成、金正日であると断定した。
報告書は北朝鮮に対して、生存拉致被害者とその子どもを即時帰国させること、正確な情報を提供すること、もし亡くなっている場合はその遺骨を返還することなどを北朝鮮に要求した。
これらは私たちがこの間、繰り返し訴えてきた内容と一致している。国連調査委員会が私たちの主張を全面的に支持したことを意味し、大いに勇気づけられる。カービン委員長や各国政府関係者、関係NGOなどの努力に心から敬意を表する。
国連および国際社会そして特に自国民が拉致被害にあっている関係国政府はこの報告書を最大限活用して拉致問題とそれ以外の北朝鮮住民への人権侵害問題が1日でも早く解決するように全力で取り組んで頂きたい。
2014年3月3日 東京
国際拉致解決連合
代表 北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表 飯塚繁雄
共同代表 6.25戦争拉北人士家族協議会理事長 李美一代理 金聖浩名誉理
事長
共同代表 韓国拉北者家族協議会会長 李玉哲 代理 安炳●事務局長
共同代表 タイ人拉致被害者アノチャーさん甥 バンジョン・パンジョイ
共同代表 北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 西岡力
●=王へんに睿
(拍手)
櫻井よしこ
みなさん本当にありがとうございました。この声明を私たちは心に刻んで、何よりも国際社会に訴えるための十分な力を日々確認しながら、この問題解決に向けて共に歩んでいきたいと思います。
そのためには、みなさんのご支援と各メディアの本当にこの問題に精通した記者の方たちの応援の記事と、そして何よりも国会議員の皆さん方、政府の皆さん方、そして土井さんに代表されるような国際社会で活躍する、人権を尊重する価値観を持っているすべての人々の力を結集していきたいと思います。
今日は本当にありがとうございました(拍手)。これからもどうぞ宜しくお願いいたします(拍手)。
以上