「北朝鮮は今どうなっているのか?東京連続集会79」全記録
◆制裁を緩めることが北朝鮮にどれくらい魅力的に見えるか
西岡 実際、制裁を強めることに一番積極的だった安倍さんが再び総理になったのに、今交渉が始まった。
私がちょっと不安になったのは、日本が弱腰の交渉をしているから北が喜んで接近してきたというのは、大臣の談話を読むとないですね。
じゃあ一体北の狙いは何なのか。あるいは北がどれくらい苦しいのか。経済制裁はどれくらい効いているのか。北にとって、日本が国連の安保理事会が決めた制裁は置いておくとして、それ以外の制裁を緩めるということが、彼らにとってどれくらい魅力的に見えているのか。
魅力的に見えていないのなら安倍政権に接近してくるはずはないのです。もちろん我々には交渉の中身は分かりませんが、報道や声明や過去のものを合わせていくと、そういう疑問が出てくるわけです。
特に、後で潮さんから話をしてもらいますが、集団的自衛権の解釈を変えるということは北朝鮮にとってけしからんことなんです。「日本軍国主義が復活して再侵略をしようとしてくる」という枠組みでとらえるべきことを主導的にやっている安倍政権と交渉が今続いています。それをどう見るべきなのか。
長い前置きでしたが、そういうことをこれから3人で議論したいと思います。まず惠谷さんに聞きたいのは、一言で言って張成沢処刑後の金正恩政権は安定してきたと見ますか、それとも不安定と見ますか。