北の「特別調査委員会」をどう見るか?東京連続集会80 全記録
◆ミサイルが飛んでも交渉は続けてほしい
本間勝(田口八重子さん兄)
みなさんこんばんは。今日は暑いところありがとうございます。
大詰めが来たという感じで、一次回答がどのように出るか本当にどきどきして、精神的に家族みんなが追いつめられている気持ちでいます。
北から、生死を別にして、まず名前が発表されるか、そこからスタートになると思います。うちの八重子については、蓮池さんから話を聞いている限りでは、軍の方に掌握されている、つまり敵工局というところにいるんだと聞いています。
そうすると一般住民の住民登録台帳には、先ほどの惠谷さんや西岡先生の話ではそういう台帳に名前が載らない人間である、隠されている人間だということです。
しかしながら、私たちは今まで署名活動をして、拉致被害者を取り戻すんだという大きな問題を北朝鮮に突きつけているわけですが、13歳の少女のめぐみさんを北がないがしろにして、生きて返さなかったら、もう日本国民はそれだけで納得しないと思うんです。
13歳の少女をさんざん苦しめて、拉致被害者の中では一番若いわけですから、その人が亡くなっているということは絶対にありえないんです。いくら精神的に異常をきたしたとしても、心臓が動いている限りは生きていますから。
そういうことで、まず北の犯罪者がそういう人たちをどのようにして返してくるか。政治取引もあるでしょうし、日本は工作員を含めて拉致をした人たちを追求している。その犯罪者を追いつめていくんだと言っているわけです。
そうした状態で、北が返してくれる範囲に入れるかどうか。そういうことも私は危惧しています。12人の他に、色々な方が拉致されています。そういう人たちが名簿に載って、日本人がいますから返したいと言ってくるでしょうけれど、そこで北はまた巧妙に、「長年北朝鮮にいて日本にいまさら帰りたくない」と言わせるかも分からないんです。
そういう恐れもあるし、他に心配することがたくさんあります。そういう中で工作員を一緒に出せとかいうのは、犯罪の取引としては免責というのがありますよね。これ以上追及しないよ、と。そうしないと、返すものも返さない状態が出てくると思います。
北がこの人たちを返すと、体制の評判が悪くなる、維持ができなくなる。要するに麻薬をどのようにして売っていたか。日本から印刷工を拉致して、どのようにして偽札を作っていたか、今はどうなっているか。そのようなことまで追求されれば、北の体制は非常に追いつめられていくと思います。国際的にもですね。偽札問題は非常に大きな問題ですから。
そうなると、そういう人たちは返さない。生死とは別に、そういう選定をするのではないかと思います。そういうことのないように日本がうまく交渉していってくれればなと思います。
先日内閣府で日朝交渉について説明された時に、拉致問題もそうですが、核・ミサイル問題も同時併行的に動いています。
「ミサイルを飛ばしたこの交渉は中断されるんですか。そのようなことのないようにお願いしたい」と私はお話ししました。現実に北朝鮮は、米韓軍事演習に対して、ミサイルを威嚇的に飛ばしています。そのような状態が起きる時に、日本は、安倍さんは慎重に、拉致問題は人道問題だからそのようなことで中断はしないと明確にアメリカにも言っています。
北も、これは日本に向けて撃ったわけではないよというようなことを言っていますから、自制して、日本と中断しないような形で今は動いているのかなあと思っています。
私がいいたいことはうまく交渉して、北をあまり追いつめないで日本人を無事に取り返す。まず12人の拉致被害者が生きていて、健康上はこうですよという形で一次回答を出すのかなと思っています。
再調査ということで拉致問題が動き始めました。私たちは10年以上、みなさんの応援で署名活動をやって、大きな力をいただいて、それが北に影響はしていると思います。
日本人は本当に怒っているんだと、西岡先生の話ではまた制裁をかけるよということも躊躇しないと言わせて、やっていくということで、これからも応援していただきたいと思います。
宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。