北朝鮮の再調査結果、予想される問題点?東京連続集会81 全記録
◆話題になって救出されない場合の絶望の深さ
西岡 そもそも、めぐみさんは帰ってこれないとか、名前の分かっていないある人は帰ってこれないということでいいと言えるのか。曽我ひとみさんは、金丸訪朝の時に、「テレビで見て、私のことが議題になっていると思って待っていました」と言っていました。
その時、残念ながら日本の警察は曽我さんが拉致被害者だということが分かっていなかった。分かっている人についても金丸さんは出さなかった。その絶望がどんなものなのか。
そういう人が、今回の交渉の結果一人でもいて解決といえるのか。曽我さんは金丸訪朝の時にテレビのニュースで見て知ったというんですが、今回は特別委員会を作るということを北朝鮮はニュースでやったんです。この情報を知ったことが処罰の対象にならないんです。
めぐみさんや、八重子さん、るみ子さんたちは、今晩も月や星を見ながら、「いつ帰れるんだろうか、12年前の交渉では私たちは死んだと言われて死んだというままになってしまうのか」と思っているでしょうし、「まだ私は名簿にも入っていないらしい。北朝鮮に私がいるということさえ分からないまま死んでいくのか」と思っている人が絶対いるんです。
そういう人のことをいつも頭に置いて交渉してほしい。世論を我々も盛り上げていかなければならない。拉致問題とか日朝関係とか言うと、なんか外交問題でロシアがどうしたとか分析が出てきますが、その根本には北朝鮮の地で、帰りたいと言ったら殺されるくらい緊張感を持ちながら30年以上暮らしている人がいるということを、是非みなさんと一緒に確認したいと思います。