「もう我慢できない。今年こそ結果を!国民大集会」全記録
◆共に苦しみ、怒り、歩いてきた
山谷えり子(拉致問題担当大臣)
こんにちは。拉致被害者のご家族、支援者の皆様とは、これまで長きにわたって共に苦しみ、怒り、歩いてきました。内閣府拉致問題担当政務官として、また拉致議連の事務局長として、また自民党の拉致問題対策本部長として歩いてきましたが、この度拉致問題担当大臣を勤めさせていただくことになりました(拍手)。
今週の水曜日に、ジュネーブの国連の場で、この拉致問題の解決を訴え、昨日帰ってきたばかりです。総理のお話しにもありましたように、国連の人権理事会の場に、北朝鮮の人権問題と拉致問題の解決をするための特別な調査会を、安倍内閣のリーダーシップにより、昨年作っていただきました。
昨年の夏、私は自民党拉致問題対策本部長として、また拉致議連事務局長として(ヒアリングに応じ)、平沼会長も細かく色々な状況をご説明されましたが、カービー委員長は、「ただのきれいな報告書では終わらせない。具体的な行動をうながして結果を出していく。問題を解決する。そういう報告書を出したい」とおっしゃられました。
そしてこの2月に386ページのすばらしい報告書が出て、今年の3月に高いレベルの、各国連携して具体的な行動に進むための決議が採択されました。
それから6か月、国連の場で、具体的な次の行動に移るための基調講演シンポジウムをし、そして各国の大使ともお会いしながら年末の国連総会に向けて、国連の場でどのような議論を、そして決議をしていくかということで連携を強めてきました。
私としては、第一に、圧力に重点を置いた「対話と圧力」の姿勢を貫き、拉致問題の完全触決に向けて、外務大臣と緊密に連携しつつ、政府一体となって、総合的に取り組みます。そして第二に、帰国された拉致被害者の方々が、日本で安心して暮らしていける環境を、柔軟、かつきめ細かくできる限りのことをやるという方針のもと、必要な措置を着実に進めていきたいと思います。
拉致問題に関しては、周知のとおり、この数か月の間に日朝政府間協議を通じて大きな動きが出てきました。
5月末、北朝鮮は、全ての日本人の包括的かつ全面的な調査を約束したのに続いて、7月4日にはその調査を行うための特別調査委員会を立ち上げました。北朝鮮側は、本年夏の終わりから秋の初め頃に第一回の通報を行うこととしています。
ようやく、北朝鮮との協議のドアをこじ開けることができた。まさにこれからの北朝鮮側とのやりとりは、大変厳しい状況が予想されます。
政府としては、北朝鮮が誠意ある具体的な動きをとるよう強く求め、北朝鮮側の約束した調査が全ての拉致被害者の帰国につながり、拉致問題の一刻も早い解決が図られるよう、全力を尽くしたいと思います。
拉致被害者の安全確保、そしてすべての拉致被害者の一日も早い帰国、これが大原則、大方針です。そのためにも、ここにお集まりの皆様と世論の力が大きな後押しになります。
政府として、すでに帰国された拉致被害者の方や、これから帰国される拉致被害者の方々が、日本で安心して暮らせる環境をきめ細かく整備することも、拉致問題解決のためには必要不可欠であります。
そのために、今般、全ての閣僚で構成する政府の拉致問題対策本部において、「拉致被害者等への今後の支援策の在り方」の中間報告を承認しました。
この中間報告は、現行の拉致被害者等給付金の敢扱いをどうするか、新たな老後の支援策、新たな拉致被害者の帰国に向けての施策の三本柱からなっています。
拉致被害者の方ご本人のみならず、配偶者、お子さん、お孫さんを含めたご家族に対して、老後の所得補完を含む経済的支援のほか生活相談や雇用機会の確保などきめ細かい支援策を用意しています。
その内容については、平成27年度予算の概算要求に反映させました。来年3月までには、法制化が必要な部分について、場合によってはこの秋の臨時国会も視野に入れ、拉致被害者等支援法を議員立法で改正することを、与党を初め各党に働きかけているところです。
以上については、北朝鮮に向けた短波ラジオ放送で発信しています。現在北朝鮮にいる拉致被害者の皆様が、ふるさとで安心してご家族、ご友人と再会し、過ごすことができるよう政府・与野党ともに連携し、準備万端取り組みます。
なお、紹介させていただきますが、この北朝鮮向け短波ラジオ放送収録に当たっては、これまで以上に拉致被害者ご家族や政府のメッセージを北朝鮮に向けて発信していくために、ラジオ放送用の音声収緑機械を導入しました。いつでも収緑に応じることが可能です。拉致被害者のご家族の皆様、友人の皆様、ご遠慮なく申し出ていただきたいと思います。
最後に、国民大集会の中で示される、拉致問題の早期解決という国民の総意と、オールジャパンによる取組みが北朝鮮に対するメッセージとなります。皆様お一人おひとりのお力添えをいただきながら、政府として解決に取り組んでいく所存です。宜しくお願いいたします(拍手)。
櫻井 どうもありがとうございました。拉致被害者の皆さん方が帰国なさる場合の様々な支援策について大変細かくお話しいただきました。この拉致被害者をどうやって全員取り戻すかということ。そのことに向けてさらに一丸となって進んでいっていただきたいと思います。
ここで、山谷さんの前の拉致問題担当大臣でおられて、古屋圭司・自民党拉致問題対策本部長にお話を伺いたいと思います。古屋さん宜しくお願いいたします(拍手)。