「もう我慢できない。今年こそ結果を!国民大集会」全記録
◆「会ってやってもいい」とはなにごとか
松木信宏(松木薫さん弟)
みなさんこんにちは。姉が母親のことを言いましたので、私はいつものことながら、よど号メンバーの話をしようと思ったんですが、その前に、地方議員の先生方、国会議員の先生方がそれぞれのお立場で頑張ってくださっていることに感謝したいと思います。
その気持ちがあるということを前提にして、一言申し上げます。「これから先が長い」と言われるのが非常に辛いです。私の母はもう亡くなりましたが、普通であればずいぶん長寿だった、長生きだったねえと、さわやかに送り出せるところでした。
しかし、兄が帰ってきてないということで、よく「待ちきれずに」と言われたり、「待つことができずに」と新聞に書かれたりしました。しかし、十分待ったんです。十分待った上で、帰ってきていない。その点では、家族としては少し気分を害することがあります。
どうか、それぞれのお立場で、これから先が長くなりそうだと思えば、少しでも短くなるような行動を取っていただいて、是非とも早い解決に結びつけていただきたいと思います。
よど号メンバーのことですが、宋日昊と全く同じようなことを、今、言い始めています。北朝鮮でなら、第三国でなら「会ってやってもいい」と。何様のつもりだと私は申し上げたい(拍手)。
先ほど中山先生からお話がありましたが、北朝鮮では自分の意思でものを言うことがなかなかできない状況であることを考えれば、宋日昊大使も、よど号メンバーも北朝鮮の指導者層から、心の中でどう思っているかは知りませんが、言わされているとつくづく感じます。
そう感じながらも、(よど号メンバーは)拉致の加害者と言われるのが「青天の霹靂」などと言っていますが、私の兄が拉致されたということこそ「青天の霹靂」でした。本当に彼らは「日本に帰りたい」と言っていますが、きっと帰ってくることはできないでしょう。
彼らにとっても今がチャンスと思って、一生懸命取材を受けていると思います。これからも彼らの発言を耳にすることはあるでしょうが、帰ってこれないんだろうなあ、可哀そうだなあと思うようにしています。
この交渉自体は今、生みの苦しみだろうと思います。生むためにはやはり大きな力や小さな積み重ねが合わさって成果が得られていくのだろうと思います。私なども、心の中で色々思うこともあります。自分の考えと違う所があるかもしれません。しかし、大きな目的、被害者の救出、帰ってくること、そのためには呑むべきことは呑んで、やっていきたいと思っています。
今後とも宜しくお願いいたします(拍手)。