「もう我慢できない。今年こそ結果を!国民大集会」全記録
◆交渉の過程で一切物を出す必要はない
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男、家族会事務局次長)
みなさんこんにちは。本日は皆さんにお伝えしたいことが3点あります。
まず、これは直接的ではないんですが、皆さんのように以前から拉致問題を重視していただいている以外の方が時々おっしゃるのが、「今回の再調査の報告が始まれば被害者がすぐに帰ってくるんでしょう」というふうに理解しておられる方が、結構います。
そんなことないということを皆さんはご認識と思いますが、そんなことはないわけです。この局面はものすごくシビアで、ものすごい嘘つきに対して言い放っていかなければならない協議なんだと、周りのそういう方にもお伝えいただければと思っています。
また、7月の下旬に、「8月の下旬から9月の第1週、第2週にかけて報告が行われる」という報道がありました。しかし、いつなのかについて日本政府の正式な発表はまだありません。
他方、宋日昊が、「報告に向けて協議の準備はできている」と言ったとの報道があり、家族も含め皆さんもそうだと思いますが、一日千秋の思いで被害者が帰ってくることを願う気持ちからすれば焦る気持ちがどうしても先に出てしまいますが、しかし、今焦るよりは確実な回答、誠実な回答を求めることが一番重要かと思います。中途半端な回答なんかいらないということを(拍手)、是非とも皆さんの心の中、そして家族の心の中でも持つべきだと思います。
中途半端な回答ではまた悲惨なことになり、また2002年から12年ですが、また長い月日が経つというような状況は絶対に避けなければいけないと思いますので、改めてその点に関してはご理解をいただきたいと思います(拍手)。
最後に、今日皆さんが宋日昊発言に関する感想が出ましたが、全く私も同じです。制裁の追加解除を求める発言がありましたが、家族の命を救うために一切の譲歩や妥協はいらないんです(拍手)。彼らに物を出す時は、すべての被害者が帰ってきてからです。交渉の過程で一切物を出す必要はないんです(拍手)。そのことを是非とも向こうに突きつけてやりましょう(拍手)。この点でご理解をいただければと考えています。以上です(拍手)。