救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

国際セミナー「日朝拉致協議の遅延をどう打開するか」全報告



◆首領の権威を傷つけられるのは困る

 そしてもう一つ。張真晟さんが冒頭指摘したことで重要なことがあります。私たちは、お金を締めれば北が困って来るだろう、あるいは国際的に孤立すれば来るだろうと思っていました。それがもう一つあった。
 首領の権威を傷つけられるのは困る。安倍政権が去年からジュネーブで積極的な外交をしました。これまでNGOが努力してきましたが、政府が積極的に北朝鮮人権問題で外交したのは安倍政権が一番活発だと思います。EUもやりましたが、やはり安倍政権が一番活発です。
 その結果、去年の2月に北朝鮮調査委員会ができたのです。安倍総理はカービー委員長と1時間会いました。そして報告書に拉致問題もきちんと書かせた。今の話を聞いて思ったのですが、その報告書に、「拉致を含む人権侵害の責任者は最高権力者だ」と書かれたんです。そして「責任者を国際刑事裁判所に訴追すべきだ」と書かれたんです。そしたら彼らが慌てた。
 ある面で金日成時代と似ているんですが、金日成は象徴であって権力はなかった。金正日は権力を持った。今組織指導部が持っている。しかし、象徴としては金正恩で、金正恩の権威は守らなければいけないと対外的、対内的に言っているから、北が慌てた。
 お金を締めたこと、そして中朝関係が悪くなって国際的に孤立したこと、そして国際社会が首領独裁体制の問題点を、これは事実ですが、それを指摘し始めたこと。この3つで追い込まれて北が動き始めた。その3つの内2つは安倍政権がやってきたことだと思います。
 私はそういう面で、大きな戦略として日本政府がやってきたことは間違っていないと思っています(拍手)。
櫻井 どうもありがとうございました。私がもう一つ知りたいのは、私たちは敵を知らなければならないという意味で、本当の敵は金正恩と組織指導部ということなんですが、組織指導部というのは誰がトップにいて、どういう仕組みになっているんですか。私たちは実態をよく知らないので。

  
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