北朝鮮の内部状況と拉致問題の現状‐東京連続集会83 全記録
◆もう一つの暗殺未遂事件は美談で隠蔽
西岡 私が今回聞いた、もう一つの暗殺未遂事件は、2013年5月。これは当時話題になりました。平壌の女性交通警官が突然英雄称号をもらった。韓国の脱北者メディアなどは、金日成や金正日に写真を火事の火の中から守ったからという解説があったようです。
惠谷 正確に言いますと、巨大な看板がありますね。その看板が燃えそうになったのをその女性警官が消し止めたということです。
西岡 実際にはそうではなくて、金正恩が乗っている車に、大型車両が突っ込もうとしたのを助けた暗殺未遂事件だったんだということを、今回保衛部関係の人から聞いたそうです。
先ほどの11月3日の方は、この東亜日報の記事だけじゃなく、もう一つ、韓国にNK知識人連帯という脱北者者のグループがありますが、その人たちも同じ情報を入手して書いています。
私が聞いた情報と、東亜日報の情報と、知識人連帯の情報と3つの情報があり、かなり確実ではないかと思います。そうだとすると、同じ人がこの女性交通警官の英雄称号授与も暗殺未遂事件だと言っているということは、かなり重いのかなあと思っています。
惠谷 皆さんもご記憶があるかもしれませんが、これは女性警官がいきなり英雄になったということで話題になりました。いろいろ憶測が出て、その時も暗殺未遂説がありました。
北朝鮮がわざわざ詳しく発表したものですから、人民も忠誠を尽くせば英雄になれるんだというプロパガンダかなと思っていましたが、真実を知る方が、あの時はそういう事件だったと。そして言われてみればなるほどという印象です。