「最終決戦のとき、不退転の決意で全員救出を!国民大集会」全報告
◆外務省が中心となった国交正常化のための交渉を変えるべき
中山恭子 私たちの党は、平沼赳夫党首を初め、小さい党ですが、全員拉致被害者救出に向けて熱い思いを持った政治家の集団です。
今日はお忙しい中、国民大集会にご参加いただき、ありがとうございます。また今日も、地方議会の皆様がたくさんご参加いただいています。これも非常に心強いありがたいことと思っています。
そして私はいつも、櫻井よしこさんが、何もおっしゃらずに常に拉致被害者の家族の方々と一緒になって、この大集会をしてくださっていることに、心から感謝の念が湧いてくるところです(拍手)。よしこさんありがとうございます(拍手)。
今日は党の方針というより、私個人の考えになるかもしれません。今の拉致問題に対する動きを非常に残念な思いで見ています。せっかく拉致被害者救出に熱い思いを持っている安倍総理のもとで、拉致被害者救出の積極的な動きがあってよいはずだと思っておりますが、昨年1年間の動きをみていますと、その1年間を冷静に客観的に振り返ってみますと、昨年5月29日にストックホルム合意がありました。
先ほど、松原先生からもお話がありましたが、このストックホルム合意では北朝鮮に監禁されている拉致被害者の救出は主要なテーマになっていません。外務省の説明では、国交正常化交渉において遺骨の話や日本人花嫁の話が進展する中で、拉致問題が置き去りになってはならないということで、拉致問題もしっかり含めましたよというのがストックホルム合意の中身です。
拉致被害者救出がメインテーマではなく、「入れてあげましたよ」と付属的なことがらとして扱われていました。非常にびっくりしましたし、あってはならないことだと感じました。
さらに昨年7月には、国連が核・ミサイルに関してとっている北朝鮮措置に加えて、日本が拉致問題を進展させるために独自で課している制裁措置を、「日朝交渉が続けられなくなると困る」という理由で一部解除しました。
これも拉致被害者救出のめどがたっていない。北朝鮮から被害者のリストが出されたわけでもなく、被害者の現状について何の知らせもない中で、拉致被害者救出のためにかけた制裁措置を解除した。これも、あってはならないことだと考えています(拍手)。
10月に再度制裁を課す必要があったと考えています(拍手)。10月になってやっと安倍総理の指示で、日本にとって拉致問題が最重要課題であると北朝鮮に伝えに訪問に行ったというありさまです。それまで最重要課題として拉致問題が扱われていなかったという証のような状況です。
私たちは、国交正常化は拉致被害者の帰国があって初めて行うのが日本政府の方針だと思っていました。しかし、安倍総理のもとにある今の政府の考え方や行動はちょっと違っていると言っていいのだろうと思っています。国交正常化のためには拉致被害者が犠牲になってもしょうがないという従来からの考え方が相当部分、支配しているように見えてなりません。
今年1月の総理の施政方針演説を聞きました時にも、総理は昨年の施政方針演説では、「すべての拉致被害者の安全確保及び即時帰国に向けて全力を尽くしてまいります」とおっしゃっていました。ところが、今年の施政方針演説では、「拉致問題について北朝鮮は迅速な調査を行い一刻も早く、すべての結果を正直に通報すべきであります」と述べられただけで、被害者の救出や帰国については一言も触れておられませんでした。
調査報告ではなく被害者の帰国が主要なテーマでなければなりません(拍手)。被害者を解放すると北朝鮮に決断させなければならない。リストが出てくるか、現状が知らされないと拉致被害者救出につながりません。
私から総理にこのことを質問しました。被害者の救出について、「熱意を失っていない。必ず連れ戻す」というお答えをいただきました。総理がしっかり拉致被害者の帰国に向けて強い思いをお持ちだということは、今日のお話でもはっきりと見てとることができます。それにも関わらず、政府が行ってきていることは、総連問題も含めて、どう見ても、被害者救出に向け集中して、一体となって動いている様子が見えないんです。非常に残念なことだと思っています。
その意味で、これからの北朝鮮との対応には、私は、被害者救出だけをテーマにした話し合いをしてもらいたい。国交正常化は、被害者が帰国した後で進めればいい。その前に、外務省が中心となった国交正常化のための交渉ではなく、被害者救出のプロの人たちによる作業が必要だと考えています(拍手)。
是非、今の政府の中で、これはある意味で国内問題かもしれませんので、政府の中でその点をしっかり、もう一度確認していただき、被害者救出、帰国、身の安全確保に的を絞って政府に動いてもらいたいと、祈るような気持ちでいるところです。
今日、ここにお集まりの皆様は、私から何か言う必要のない方々ばかりですが、この状態の時、一番力がある、頼れるのは世論です。どうぞ皆様、政府に向けて、拉致被害者救出に焦点を絞った政策を取ってほしい、安倍総理のおっしゃっていることを政府としてその通りに動いてもらいたいということを、政府に向けて強く要求していただきたいと思います。
まだ、希望はあります。必ず救出できるはずだと考えています。今日は、この大会を機に、非常に重要な日になると思っていますので、被害者救出に向けての、改めての第一歩が今から始まってほしいと思っています。
どうぞこれからもお力添えを宜しくお願いいたします。ありがとうございました(拍手)。
櫻井よしこ
中山さんありがとうございました。報告よりも被害者を返せ!。今日の集会の本質を語っていただけたと思います。
次に、日本を元気にする会拉致問題対策本部長、井上義行さんにお願いいたします。