北朝鮮に未来を描かせないためにやるべきこと‐東京連続集会85 全記録
◆北朝鮮が崩壊し主権がなくなったら、特殊部隊が外務省職員を護衛しつつ救出
渡辺周(民主党拉致問題対策本部長、拉致議連会長代行、衆議院議員) これは先日、特定失踪者問題調査会の荒木さんたちが、予備自衛官ブルーリボンの会をやっていた時、ちょうど国会が本会議で、国会の会議は突然前の日に出たりします。これは国会のかけひきですが、我々は行かれなかったんですが、北朝鮮でこれから側近が次々に粛清されるような異常事態の中で、もし例えば金正恩が側近に暗殺された場合、自分が殺されるくらいならこいつを亡き者にしようということが起きるかもしれない。
北朝鮮の主権は我々はもともと認めていませんが、国家で亡くなって崩壊状態になってしまった時に、日本国政府として邦人保護は国家の使命ですから、拉致被害者を救出するために何ができるかということ。
これは私が防衛省にいた時に秘かにやったんです。もちろん、他国に邦人救出を頼むとしても、受入国の同意がなければ主権国家である他国に入って活動することはできません。警察然り、自衛隊然りです。
しかし、北朝鮮で主権がなくなってしまった、つまり国家がカオス(混乱)状態の時にどうしたらいいかということを、実は検討しました。実際の所、答えはまだないんです。
しかし、邦人保護を考えた時に、被災地に取り残された人のことを思えば、あるいは(チュニジアの)クーデターでフェイスブック革命、ジャスミン革命と言われる中で、在留邦人が逃げられなかったことがあります。
こうしたことを考えると、やはり救出に行くんだと。そのために一昨日国会で質問しました。2005年からずっと呼びかけ続けているラジオ「しおかぜ」があり、このことを特定失踪者問題調査会の方々からいただいて質問したんですが、国境を越えて唯一届けられるのは電波です。手紙も届かなければ、人が行くこともできない。しかしあの北朝鮮に送れるのは短波であり中波である。
しかし、NHKも総務省もできない理由ばかりあげるものですから、「安倍政権はオールジャパンでやると言っているのになんだその態度は」と。高市総務大臣はできない理由を一生懸命あげていました。
「なかなか困難だ」というから、「困難なことをやるのにそんなことをこちら側から言ったらだめだろう」ということでだいぶ厳しく言ったんですが、とにかく北朝鮮が崩壊する時には「しおかぜ」の電波を使って、「どこに集まってくれ」と日本人に呼びかける。毎日決まった時間に、「どこに集まってくれ」、「聞こえてる日本人の皆さんここに来てくれ」と。これはもう呼びかけ続ける。
それに対して、私たちは、主権なき北朝鮮になった場合、ここから先は私の思いですが、習志野に特殊部隊がいるんです。第一空挺団といいます。アメリカのシールズ(Navy SEALs、海軍特殊部隊)みたいな特殊な訓練を受けた組織です。
例えばこういう人たちにガードしてもらって、外務省の職員が邦人保護ということで行ったらいいんです。外務省の職員の身分に切り替えて、北朝鮮にどうやって入っていくか、空から入るか、海から入るか、中国から入るのかですが、そういう可能性を考えておかないといけないと思います。
これからは、水面下の議論ではなく、見えるように私たちはそういう可能性を検討していきたいと考えています。
西岡 この問題は本当にオールジャパンで考えていくということですが、先生はずっと前からやってくださっていて、ニューヨークに2年前にも行かれたと言われましたが、その前から何回も我々と一緒に訪米もしていただきました。身体を張って最後までやってくださる先生の一人です。
ここであまり全部はしゃべっておられませんが、防衛副大臣になったらすぐ(官僚を)呼び出して、どうなっているんだと言ってくださっていることを横でも聞いていました。
まさにここ数か月が山だと思います。そういう中で、取り戻すという1点にかけて最前線で戦ってくださっている先生を今日及びできて感謝しています。ありがとうございました(拍手)。
渡辺 最後に一言だけ。やはり、私たち自身が絶対取り戻すんだということです。核の問題やミサイルの問題は、これは安全保障上の問題であり、外交上の問題ですが、拉致の問題を言い続けられるのは日本国しかない。
そして世界の中でこの情報を持っているのは、やはり西岡先生をはじめとした皆さんとともにやってきた家族会・救う会の皆さんであり、私たちが先頭に立っていかないと世界の国が動いてくれない。その思いを今日、共有していきたいと思います。今日はどうもありがとうございました(拍手)。
司会 続いて在京の家族会の皆さんのご意見を伺います。
西岡 ストックホルム合意からまもなく1年になりますので、まだ動きがないという中で色々な思いがあると思いますので、率直なところをお聞かせください。