これだけできる北朝鮮への追加制裁‐東京連続集会86 全記録
◆被害者がいる可能性が高いところで米韓軍が作戦を発動する場合の救出
西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授) もう一つは米韓軍が作戦を発動する場合に、日本人被害者がいるかもしれない地域に対しても軍事作戦を展開する可能性があるということです。例えば、平壌郊外にある金正日政治軍事大学。今日は恵谷治さんも来ていますが、これは北朝鮮工作機関の中の作戦部の戦闘員を要請するところです。作戦部の戦闘員は一言でいうと、テロ要員です。
特殊部隊中の特殊部隊で、そこには武器も実弾もあります。そこの特殊部隊員が抵抗して武装解除に応じないことが十分にありえる。最後まで抵抗する勢力になる可能性がある。そこを武装解除する時に、安全な武装解除は、スカッドミサイルや爆撃をすることです。
しかし、そこに被害者がいるかもしれないという地域に対して、爆撃が行われないように、米韓とより一層緊密な連携をはかれということであり、今国連軍ですから、国連軍として出るなら、国連とも緊密な連携をはかる必要があります。
ここで米韓軍に犠牲が出るような作戦をしてくれと頼むということは相当の信頼関係がないとできないことです。しかし、我々とすると、その瞬間まで生きていて、アメリカの爆弾で死んでしまったというようなことにならないように最大限の努力をしてほしいと思っています。
金正恩政権は今不安定ですから、交渉によって安全に取り戻したいのですが、いつ何が起きるか分からないからこそ、「有事への備え」という言葉がわざわざ書き込まれたのだろうと思いますが、そうだとすると、安全に関わることについてどういうコミュニケーションをとるのか。
もちろん日本は後方支援でこれだけのことをやる、危険を冒して米軍基地を守る、戦費もこれだけ払うということが必要です。これは今回の法案が通って、色々なことができるようになったとしても、法的にできるだけで、やるかやらないかは政権の判断です。
その場合に、アメリカから要請がきたら無条件でやるのではなく、最低限このことをやってもらわなくては日本は協力できませんよということを言えるためにも、色々なシミュレーションを相手としておかなければならない。
私は、12番目の文案は賛成ですが、具体的には大使館に逃げ込んだケース、被害者がいる可能性が高いところで作戦が行われるケースの安全確保について、非公開でやるのがいいと思いますが、詰めが必要なのではと思っています。