「特別調査委員会」1年全拉致被害者を取り戻す緊急国民集会全記録
◆最高度の制裁をかけることについて期限を切る時期が近付いているのではないか
西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授)
私たちは今日、怒りの声を上げますが、9月13日に日比谷公会堂で、今年2回目の国民大集会を予定しています。総理大臣にもぜひ来ていただきたいと私たちは願っています。そこまで何も動きがない場合、「今しばらく待ってくれ」というのは日本語では、数時間とか、数日です。ひと月が「しばらく」になるでしょうか。
9月13日に一体情勢がどうなっているのかよく見させていただきたいと思いますが、もうすでに自民党では、具体的な動きがなければこれだけのことをするという大変な案を作っています。拉致議連も今日要請文を出し、月末までに総理に直談判されるということですが、制裁を戻すのはもちろんのこと、本当に未来がないようにするんだと、このままいったら未来がないということを彼らのトップに思わせることができるかどうか。彼らのトップはまだ思っていない。8月に何かおかしいことをやろうとしているのは間違いないんです。
だとすると、本当に伝家の宝刀を抜くぞと見せないと負けるかもしれない。そういう点でこの周囲階の決議では、「北朝鮮に未来がないと思わせるくらい高度の制裁をするという期限を切れ」と。それも報告書を出すという期限ではダメで、基準は全員帰ってくることだと(拍手)。
この日までに全員帰ってこなければ、最高度の圧力をかけるぞということを、あるタイミングで言うべき時が近づいているのではないか。そうでなければ、向こうの最高指導者に通じてないのではないか。ストックホルム合意は彼らにとってあまりにも有利に書いてあるので、これでいいですという報告をどんどん上げているのではないかという中山先生の分析には、私もまったく賛成です。
だからこそ期限を切って、それも総理が言っている通り、「解決しなければ未来がない」。解決の定義は、1.認定の有無に関わらず全員帰国と、2.真相究明、3.実行犯の引き渡しです。その内、1.認定の有無に関わらず全員帰国は絶対譲れない、2.と3.については時差があってもいいと思います。
1.が少しでも揺らぐようなことがあったら、総理は「進展がなければ未来がない」と言ったのではないんです。「解決がなければ未来がない」と言ったんですから最高度の制裁をかけることについて期限を切る時期が近付いているのではないか。その決断ができる方が総理です。
総理は圧力なしに交渉は進まないとおっしゃっています。しかし向こうは、一度結んだ文章をテコにやりたいことをやっている。その時に、文書は局長同士が結んだものです。それよりも被害者を取り戻すという大命題の方が優先です。「返さないなら未来がない」と言った総理の言葉の方が局長同士が結んだ文書より上ですから(拍手)、その通りのことを是非していただきたい。
私たちは今日ここで怒りの声を上げますが、9月13日という一つの期限を持っています。日比谷公会堂で集会をします。そこにぜひ、大結集して北朝鮮に、「本当に未来はないんですよ」ということを示そうではありませんか。ありがとうございました(拍手)。