最終決戦のとき、不退転の決意で全員救出を!国民大集会報告
◆北朝鮮は「新しい内容は何もない」で終わらせようとしている
西岡 力(救う会会長、東京基督教大学教授)
ストックホルム合意の内容については、この集会で、中山先生が当初から「罠がいっぱい仕掛けられている」とおっしゃっています。私は、安倍総理のことだから、表の合意とは別に、きちんと「全員返す」という裏合意を取っているから合意を結んだ可能性もあるんじゃないか、様子を見ようと思っていましたが、ここまで来ると、昨年5月にストックホルム合意を結んだ時に、生存者を返すということについて確約を取っていないで、賭けのように特別調査委員会を作らせてしまった。
本来なら、昨年10月以降、水面下で激しく行われている「拉致が最優先だ、被害者をこうしろ」という裏交渉を、合意を結ぶ前にやるべきだったと思います。合意を結ぶ前にそれをやっておけば、「報告書を受け取れ。そんなものではだめだ。拉致が最優先だ」ということが起きていなかったと私には見えます。もちろん交渉の最後の所は公開されていませんので、間違っていることがあるかもしれませんが、しかし少なくとも北朝鮮は今、「合意に基づいて4つの分科会の報告書ができている。いつでも出せる。そしてその内容は新しいことは何もない」という方向で進めようとしていることは、間違いないと思います。