北朝鮮はどう動くか-東京連続集会87 全報告
◆「共に頑張ろう」とカービー元委員長
飯塚耕一郎(田口八重子さん長男) みなさんこんばんは。このあと仕事が入っていて、中座しますこと恐縮です。
9月20日から23日に、スイスのジュネーブに行き、国連人権理事会のパネルディスカッションに参加し、拉致問題について発言してきました。5月頃に政府から参加について打診されていました。今回、シルバーウィーク(秋の休日)だったこともあり、参加できることになりました。
家族会から私と横田拓也さんが参加し、また政府は拉致問題対策本部の石川事務局長が参加されました。国連の場で発言させていただいたのは初めてで、我々当事者がそのまま伝えるということでだいぶ共感していただいたのかなという印象を受けました。
マイケル・カービーさんとは直接話をして、「あなたの母親を救うために私も頑張る。共に頑張ろう」という言葉をいただきました。
9月21日には、カービーさんやデビッド・ホークさんなどのパネラーの方々と冒頭話をしました。今回、国連の人権理事会における北朝鮮人権問題の要旨を説明していただきました。
西岡先生が、北朝鮮一国の人権問題を議論するのは初めてと言われましたが、国連の理事会の方々はものすごく緊張感がただよっていました。北朝鮮に対して人権問題を追及する形になりますので、そこで北朝鮮がどういうアレルギー反応を起こすかということに敏感になっていました。
象徴的だったのは、「ノースコリア(北朝鮮)」という単語は使うな、あくまでもDPRK(朝鮮民主主義人民共和国)という単語を使ってくれ、と。要するに国連の正式国名で話せということを繰り返し要請されました。
また、私も主張しましたが、今回のパネルディスカッションが終わってからのフォローアップをどう構築していくかが問題だ、と。まだ、具体的な案は確立していないが年内に骨子を作りたいとカービーさんがおっしゃっていました。
北朝鮮について各パネラーから色々な話がありましたが、戦争の時拉致された韓国人被害者、日本人拉致被害者については、時間がないことを自覚してほしい、と。また、北朝鮮が祖国統一を望むのであれば、その部分に関してはどうなるか分からないので、そのことに言及することはないとおっしゃっていました。
拉致問題も含め、北朝鮮における各種人権問題に関しては、あくまで世界がそこに向かっていくべき行為だ、拉致問題については国家テロであり海賊行為に過ぎない、と。そういうことをパネルの前に議論されました。
西岡 パネル前の議論というのは、理事会関係者との話ですか。
飯塚 そうです。理事会関係者と我々パネラーとの議論です。
西岡 「海賊行為に過ぎない」と言ったのは。