救う会全国協議会

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北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

ストックホルム合意から1年半‐被害者救出のために今必要なこと 東京連続集会88 全報告



◆去就について協議は「絶対日本には返しません」という北朝鮮側の宣言に近い


中山 まずストックホルム合意ですが、昨年5月28日に話し合われて、29日に合意したと日本では発表されました。このストックホルム合意を一見すれば、この合意は平壌宣言の流れをくんで、拉致被害者救出に関して思いを寄せた合意ではないということがすぐに理解できる合意です。
 いくつも問題点がありました。今、合意について説明がありましたが、この合意が拉致被害者の帰国につながるというところは1点もないと言っても過言ではないと思っています。
 今お話がありましたが、拉致問題について、議論が分かれているのは北朝鮮側の7項目の措置の中の、「第5」に、「拉致問題については、拉致被害者及び行方不明者に対する調査の状況を日本側に随時通報し、調査の過程において日本人の生存者が発見される場合には,その状況を日本側に伝え、帰国させる方向で去就の問題に関して協議し、必要な措置を講じることとした」の1項目だけと言ってもいいと思っています。あとは羅列されているだけです。
 しかも北朝鮮側の取る措置の条項では、「日本人がいるかもしれない。発見されるかもしれない。でも日本には帰国させませんよ」と言っている文章だと、はっきりと読み取れます。北朝鮮の中で日本人がみつかって、日本の政府の人が向こうに行って、話を聞いて、そこで去就について協議をするという。付け足しで日本側が入れたという文章は「帰国させる方向で」のワンフレーズだけなんです。
 北朝鮮の中で、指導員が周りにいる中で、「帰国したい」とは絶対に言えない状況に被害者が置かれているということは当然分かっているはずですし、そのくらいのことは分かった上で交渉に当たらなければいけないのに、「去就について向こうで協議する」と。協議して日本に帰りたいと言える状況ではないわけですから、「北朝鮮に大切にされていますので北朝鮮にいたいと思います」と、決まった言葉が出てくるしかない。
 「絶対日本には返しません」という北朝鮮側の宣言に近いと、私はこの文章を読んだ時思いました。ということであれば、この合意によって被害者が日本に戻るということは決してないと考えたものですから、5月29日合意後の6月1日に、茨城県那珂市で国民集会が開かれました時に、私個人の考え方でしたが、素直に皆様にそのことをお伝えしようと思って、「この合意で被害者が帰ってくることはありません」とお伝えしました。
 その後、12月に、政府与野党拉致問題連絡協議会というのが官邸の中であり、各党と政府、そして総理も入られた会議がありました。そこでも、「これでは被害者は帰国できません」とはっきりと申し入れました。

  
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