ストックホルム合意から1年半‐被害者救出のために今必要なこと 東京連続集会88 全報告
◆北朝鮮の大原則は「いっさい被害者を返すことはしない」
中山 北朝鮮側がどう考えて動いているのかというご質問だと思います。従ってお答えするのは非常に難しいことだと思います。私たちの方で、北朝鮮がどう考えているかを想像するというか考えることですから、当たっているのかどうか確信が持てません。現実にそうかどうかは何年か経たないと結果が分かりませんが、一つは北朝鮮の中でその都度考え方が代わりつつ動いているだろうということが言えると思います。
根本的、原則的なものは全く変わっていませんが、枝葉の部分については対応の仕方を変えている可能性があると見ています。根本的なところというのは、いっさい返すつもりはないということだと思っています。
ご質問の、言ってこないのはなぜかですが、一つには、出してくる可能性があるというのは2002年の時に、死亡報告書という、とんでもなく子どもだましのような、ありえないような死亡についての説明がありました。
これをもうちょっとつじつまを合わせる形で作り替えてきていることもあるかもしれません。もっと現実味のあるような形で、西岡先生がおっしゃる殺害するというところまではいかない前の段階で、つじつまの合うような口実を作り上げましたという形の動きがあるかもしれないと思っています。
従って、リストと説明はいつでも出来上がっているという説明は、新たな人が出てくるとかいうのではなく、力を入れていたのはつじつま合わせのようなものをとりあえず作る作業をしていた可能性もあるだろうと思います。
もちろんそれ以上の動きをしている可能性もありますが、大原則は「いっさい返すことはしない」ということです。ですからここをどうやって壊して救出するか、それを日本側はあらゆる手段を使って救出しなければならないと思いますがいかがでしょうか。