国際セミナー「日朝拉致協議をどう打開するか」報告
西岡 力(総合司会) みなさんこんにちは。今年も、北朝鮮人権週間を迎えることになってしまいました。今年はこの席に、被害者を招いて人権週間を迎えたかったと強く思っていますが、それがかないませんでした。そして国際セミナーで、どうやって取り戻すかということについて知恵をしぼることになりました。
これから国際セミナーを始めさせていただきます。宜しくお願いいたします
(拍手)。
実は櫻井よしこさんに急用ができて来られなくなり、私が総合司会をさせていただきますので宜しくお願いいたします。
まず開会に当たり、主催者である家族会の飯塚繁雄代表よりご挨拶をお願いいたします。
◆実際何も変わっていない、時折虚無感に襲われる時がある
飯塚繁雄(家族会代表、田口八重子さん兄) みなさん、こんにちは。今年もまもなく終わります。私たちは毎年、「今年こそは!」と訴えながら、じっと我慢を重ねてきましたが、今年も多分、このままでは年末までに解決しないと思います。
みなさんもなぜこんなに時間がかかっているのか疑問を感じると思います。私たちは当然です。なかなか難しい北朝鮮に対して、日本国がどういう対応をするかで決まる問題だと思います。
今日は国際セミナーで色々なお話が聞けます。国際世論は国連関係を見ると確かに高まっています。そういう意味では北朝鮮を非難する国も増えています。そういうからめ手からの圧力も徐々に上がっていますが、その効果がなかなか見られないのが残念です。
具体的にはどこかの国が動くとか、極端に言えば、金正恩を国際刑事裁判所に訴追するようなことがあればまた少し先が読めると思います。しかし、この問題は何としても解決しなければならない課題です。当然ながらわが日本政府が大きな責任を持ちながら、早く効果を出せるような対応を私たちは望んでいます。
今回新しく加藤大臣が就任され、形としては内閣を含めた官邸主導が出てくるのではないかと思います。それが効果につながればいいと思います。そのことについては私は、何かあるにつけ期待をしてきました。その期待が数十回となく、裏切られたという言葉はどうかと思いますが、結果が出なかったという苦い思いをさせられてきました。
そういう意味では本当に来年早々、具体的な解決に向けて、はっきりと結果が出るような対応をしていただきたい。もちろん国会議員を含む全国民がベクトルを合せながら安倍総理の後押し、尻叩きをして、具体的なものにつなげていってほしいと思います。
皆さんご承知の通り、待っている家族は高齢化し、向こうで待っている被害者が、「苦しい思いをしていつまでがまんすればいいの」という気持ちでいると思います。さらに心配なのは、「本当に帰れるのか」という思いを持っているのではないかと察します。もちろん彼らは、「何としても祖国に帰りたい」という気持ちは、全く変わらないと思います。それをいかに早く実現させるか、これが最優先の日本の課題だと思います。
従って、言葉だけではなく、本当に最優先で進めている姿を私たちは確認したいし、実際の動きの中でそういうものが見えてくれば、もう少し頑張ろうという気になるんですが、時折虚無感に襲われる時があります。
そうなってはいけないという気持ちはありますが、実際何も変わっていないことを目の当たりに感じて、そうなってしまうことがあります。私たちは本当に家族が、被害者が帰ってくるまで何が何でも頑張ります。国民の皆様にも一緒に闘っていただきたい。
色々な場面で、色々な役割の中でそれぞれが働いていただきたい。これはどの組織においても言えることだと思いますが、是非ともご支援を宜しくお願いいたします。今日はありがとうございました。
西岡 もう一つの主催者である拉致議連の平沼赳夫会長にご挨拶をいただく予定でしたが、体調の関係で、残念ながら今日はご出席がかないませんでした。メッセージをいただいておりますので、拉致議連の塚田一郎事務局長に代読していただきます(拍手)。
塚田一郎(拉致議連事務局長、参議院議員)
残念ながら平沼会長は今日出席がかないませんでした。私がメッセージをお預かりしていますので代読させていただきます。