制裁と国際連携で全員救出実現を!?国民大集会報告
今年1月の北朝鮮による核実験、2月のミサイル発射に対し、国際社会は北朝鮮に厳しい制裁で対応しようとしています。そういう中、家族会・救う会は2月21日の合同会議で「最終決戦は続いている、制裁と国際連携で全員救出実現を!」との今年の運動方針を決めました。
北朝鮮は昨年4月2日、日朝協議を打ち切ると揺さぶりをかけてきましたが、安倍総理は、翌日の家族との面会の席で、報道陣がいる前で、「拉致問題を解決しなければ北朝鮮がその未来を描いていくことは困難であるということを北朝鮮側にしっかりと認識させる」と述べ、北朝鮮の揺さぶりに対し、毅然としたぶれない姿勢を示しました。
さらに北朝鮮は、生きている被害者を殺して新たな「死亡」の証拠を出そうとしたり、「拉致の調査は終わっている。日本政府が受け取らない」と日本の新聞社や通信社を利用して揺さぶりをかけてきました。
私たちは、生存情報があることを訴え続けました。最近、生存情報をお金に代えようという動きが多数あり、北朝鮮の内部では、「生存情報が漏れているのではないか」と疑心暗鬼になっているそうです。
昨年は水面下で日朝協議が毎月行われましたが、北朝鮮は時間を稼ぐだけで、被害者を帰国させるつもりはなく、帰国を前提とした実質的交渉はまだ行われていません。
そういう中で、国際社会は北朝鮮に大きな圧力をかけるようになりました。国連総会は拉致を含む北朝鮮の人権侵害を2年続けて「人道に対する罪」とし、金正恩の国際刑事裁判所訴追を求める決議をしました。金正恩は、「決議が行われないよう総力を尽くせ」と命令しましたが、失敗しました。
今年の核実験・ミサイル発射で、日米韓は厳しい制裁を決定し、国連安保理事会も厳しい経済制裁を決議しました。
政府は我々の要請を入れ、拉致も理由として最大限の制裁を決定しました。北朝鮮は日本の制裁に反発して、「特別調査委員会」を解体しましたが、家族会・救う会は、抗議声明(裏面参照)を出して、「そもそも被害者調査は必要なかった」として、「一喜一憂しない」と主張しました。
私たちは、北朝鮮に対する国際社会の制裁が強まり、被害者救出をめぐる状況は、むしろ以前より有利になったと考えています。北朝鮮が日本を動かすためには被害者全員を返すしかないのです。国際社会の制裁を追い風に、北朝鮮が被害者を帰国させざるを得なくする、最終決戦の時となりました。一日も早く被害者を返せ!それが、家族会・救う会、そして心ある日本人の心の底からの叫びです。