制裁と国際連携で全員救出実現を!?国民大集会報告
◆特別調査委員会の解体は断じて受け入れられない
安倍晋三(内閣総理大臣、拉致問題対策本部長)「国民大集会」開催に当たり、一言、ご挨拶申し上げます。
「拉致問題の解決は安倍内閣の最重要課題です。最優先で取り組んでいます。しかしながら、北朝鮮が特別調査委員会による調査を開始してからまもなく2年になろうとしていますが、拉致問題に進展が見られないことは極めて遺憾であります。
このような中、本年1月、北朝鮮は核実験を行い、さらに2月には「人工衛星」と称する弾道ミサイルの発射を強行し、その後も挑発行為を続けています。これらの行為は明白な国連安保理決議違反であり、わが国に対する直接的な脅威であり、断じて容認することはできません。
このような状況を踏まえ、拉致・核・ミサイルといった諸懸案の包括的解決に向け、政府は断固たる独自の措置を決定しました。これに対し北朝鮮は特別調査委員会の解体などを宣言しましたが、わが国としてストックホルム合意を破棄する考えはなく、断じて受け入れることはできません。
先般成立した制裁強化の安保理決議は、国際社会の北朝鮮に対する明確なメッセージです。決議にはわが国の考え方が十分に盛り込まれており、人道上の懸念が訴えられました。わが国は国際社会と協力してこの決議を厳格に実施して参ります。
その後の各首脳会談においては、厳格に国際社会がこの決議を実行していくことが重要であると訴え続けてきております。今般の核セキュリティ・サミットの際には、私はオバマ大統領、韓国の朴槿恵大統領と意見交換を行い、拉致問題をめぐる日本の立場を説明しました。そして両大統領から改めて日本の取り組みに対する理解と支持を得ることができました。
しかし、北朝鮮は国際社会に耳を傾けることなくICBM(大陸間弾道ミサイル)の燃焼実験など挑発的な行為を続けています。
北朝鮮の最高指導者に対しては、「このような挑発行為には必ず厳しい代償が伴うのであり、拉致・核・ミサイルといった諸懸案を解決しない限り、北朝鮮は明るい未来を描くことはできない」ということを明確に確認させる必要があります。