核・ミサイルと切り離して全被害者救出を先行させよ?特別集会全報告
◆拉致問題は中国問題
櫻井よしこ
どうもありがとうございました。3人の方から色々な論点を踏まえた話がありました。なぜ拉致が今まで解決されてこなかったかと言えば、日本政府がこのことについてほとんど問題意識がなかった。
その次の段階では、色々な政治家のイニシアチブを得て外務省が前面に出た。この外務省主導の対策が根本的に間違っていたということがあるわけで、ここで問うべき問題は外務省主導の拉致解決の政策から私たちは本当に抜け出ることができているのか。
「ストックホルム合意に戻ろう」という声すらあると先ほど聞きましたが、そのような可能性について完全に否定することができるのかという日本政府の対応の話が一つありました。
いつも私たちが言っていることですが、拉致問題というのは中国問題なんですよね。北朝鮮がやったけれど事実上は中国問題である。中国が北朝鮮を助ける限りなかなか国際社会の圧力も効かないということについて、今アメリカが段々内向きになってきていて、かつてのような指導力を発揮するような客観的状況はなかなか考えにくいということ。
また中国が以前よりずっと力をつけてきていて、中国的な価値観による国際秩序の構築にかなり動いているということを踏まえて、この点からどういう風にしていったらいいのかということ、についてお話をしていただきたいのですが、まず中国の観点かラ話しましょうか。その後で、日本国政府の具体的な政策について。