国際セミナー「激動する南北情勢の中で拉致問題を考える」全報告
◆チャンスを捕えて、長引かせないように
飯塚繁雄(家族会代表、田口八重子さん兄)
皆さんこんにちは。今日は国際セミナーにお集まりいただき大変ありがとうございます。また今年も終わってしまう。非常に残念です。毎年、「今年こそは」というテーマで我々は皆さんと共に活動してきましたが、今年もまた未解決のままということを認識せざるをえない。
当然ながら私たちは一日も早く、一刻でも早くと思いつつ、長い間戦ってきました。そういう中で、皆様方の世論の高まり、政府や自治体、救う会などの団体の皆様の意気込みも相当あがってきました。そして「何で早く解結できないのか。早くしろ」という声がよく聞かれるようになりました。
国連では安保理が北朝鮮に対する制裁決議がなされ、各国がそれぞれの事情に合わせた制裁をしようとしています。そういう流れの中で、さらにきつい制裁をしようという決定もなされました。
今日はその説明会もありましたが、やはり北朝鮮がどういう状態になったら交渉に臨むのか。これが鍵ですね。イデオロギーは関係なく、日本人被害者を返すための実質的協議にどうやったらひっぱり出せるのか。課している制裁がうまくてこになって、北朝鮮が協議に応じてくることになれば第一段階の成功と言えますが、なかなか北朝鮮は分かりません。
制裁を課したからこれでいいということではなく、制裁がどれだけ効果があるのかを検証しながら、チャンスを捕えて、長引かせないようにしてほしいと思いますし、対応も切らさずにしてほしいというのが私たちの願いです。
色々なイベントや集会、署名活動も含めて、今だからこそ皆さんの大きな声がほしいわけです。本日は色々な皆様のお話が聞けると思いますが、そういうご理解の上で、さらなるご支援をお願いします。ありがとうございました(拍手)。
西岡 ありがとうございました。いつも来てくださっている拉致議連の平沼会長が、今日は体調がよくないということでメッセージをいただいています。本来ですと拉致議連の塚田事務局長が代読される予定だったのですが、今参議院の本会議がされていて、まだ参議院の先生方が来ておられない状況ですので、塚田先生のご依頼で司会者が代読させていただきます。