国際セミナー「激動する南北情勢の中で拉致問題を考える」全報告
◆制裁は内容を明示して、期限を切って強化してほしい
本間 勝(田口八重子さん兄)
今日は皆さんありがとうございます。「激動の中の拉致問題」ということですが、激動の中で私たちは本当に翻弄されています。拉致被害者をどうやって助けられるのか。今日は、「希望を捨てるな」という話でしたが、何をしてもそれが見えてこないんです。
金正恩政権を倒すのがベターなのか、助けるのが拉致被害者を救う道に一番近づくのか。金正恩政権を助けると、今の国際情勢の中では日本が反発される筋書きが見えてきます。だとするとどうしたらいいか。
私たちは被害者を取り戻すのが第一ですから、何を言われようとまず拉致被害者を助け出す。そしてその後の政権についてはみんなに考えてもらう。それでいいんですよ。できることを、拉致の交渉ができないと。
今日は内閣府で制裁拡大の話を聞きました。拉致被害者救出のためだけではないですが、制裁をもっと広げていこうという話もありました。制裁のお題目はいいが、それを実行することによって先に進むのかというと、その保証はありません。 だから、制裁をかけるが、「いつまでにあなた方が対応しなければ、さらに強化しますよ、こういうことをやりますよ」とどんどんお題目を広げればいいと思います。そう思いませんか。目標がなければ問題が解決できないんです。期限を必ず切る。これをやらないと、拉致問題がだらだらと長引く。制裁をかけて、「このままでは損をするんですよ、応じればこれだけプラスがありますよ」と、数字で示すなり、目に見える制裁の言葉を出していけばいいと思います。
こういう人が北朝鮮に行ったら再入国をさせない。それをさらに拡大する。朝鮮総連が弱体化させますよ、朝鮮大学校も廃校になるかもしれませんよ。そういう風に明示すればいいんです。以上です(拍手)。