拉致発覚から20年?我々はどこまで来たのかー東京連続集会93全報告
◆怒りを持ってください
増元照明(増元るみ子さん弟)
荒木さんがよく言いますが、北朝鮮というのはおかしい国です。でも日本というのはもっとおかしい国じゃないか。それは国民を助けられない国。北朝鮮は不正常な国ですが、日本も不正常な国です。「不正常な国と不正常な国が国交を回復しても正常化とは言わないでしょう」とおっしゃっていましたが、まったくその通り。
日本はまず正常化しなければならない。これが国民を助け、国を助けることではないか。これを変えなければいけない。外務省は今そこまで変わっていません。昨年11月にタイに行って、西岡さんと一緒に向こうの公使にご飯をごちそうになったんです。
その時公使がおっしゃっていました。私が、「タイには北朝鮮の大使館がありますよね。日本大使館から北朝鮮大使館に何かアプローチしているんですか」と聞きました。私なりに言うと、北京の日本大使館と北朝鮮大使館をルートとしているからそうなんでしょうか、でも北京のルートでどうしようもなければ、在外公館すべてが攻めればいいじゃないですか。
世界の日本大使館と北朝鮮大使館があるすべての国で、北朝鮮大使館を責めればいいじゃないですか。そう思ったんですが、12月に加藤大臣にお会いした時、「それはいい考えですね」と言われたので、今動いているかどうか分かりませんが、動いていてほしいとは思います。オールジャパンというのだったら、すべての外務省の在外公館から北朝鮮にアプローチすべきですよ。やるべきですよ、北京だけではなくて。
今、オールジャパンになっていないから拉致問題が解決しない。このオールジャパンというきれいな言葉は止めませんか。これを言っている限りは、何となく動いているように感じてしまう人たちがいるけれど、実際オールジャパンではないんですよ。
先ほど長谷川さんがおっしゃったように、阻止しようとする政治家や官僚や、そんな方たちがいっぱいいるから、何年も経っても解決しない。20年経って確かに動いてはきたけれど、ぜんぜん解決できないこの国は変えていかなければいけないでしょう。私はそう思っています。
もっと怒りを持っていただきたい。皆さんに。安倍さんだから安心していい。そんな状況ではないんです。横田ご夫妻が今日は来られていませんけど、体調を崩されるんです。有本家もおやじさんは元気ですが、お母さんは体調を崩されているんです。そんな状況で、少しでも動いているなんて、私は聞いたことがないんです(拍手)。
皆さん怒りを持ってください。怒りを持たなければこの問題は解決できないと思います。以上です(拍手)。