拉致被害者救出運動20年特別集会全記録
◆大臣と対策本部中心に、最優先で救出を
西岡力(救う会会長)
中山先生が出してくださった質問主意書と政府からの答弁書をここに持っています。政府に対して「最優先課題と位置付けているのか」と言ってくださったところ、「最重要課題であり最優先で取り組んでいる」という答えがきた。この回答は閣議を経ています。その中で「最優先」という言葉が入った。
我々は運動方針で「最優先でやってくれ」と言いました。「最重要」では色々な最重要があります。しかし、命がかかっている人質を助けるということは、「最優先」ではないか。
「最優先」という言葉は、役所の説明によると、被災地復興というようなレベルでしか使われない用語だと聞いています。それが閣議決定で入りました。そして日米首脳会談では「早期」という言葉が入りました。私たちは「今年中」と言っています。最優先でなければならない。
そしてもう一つ。今中山先生は、平壌宣言のことをおっしゃいましたが、日本政府が一番制約されるのは法律なんです。国会を通っている法律です。北朝鮮人権法という法律があります。これは略称ですが、正式の名前は、拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律で、拉致問題に関する法律なんです。これが法律の正式な名前です。
その中の第2条第1項では、「国は、北朝鮮当局による国家的犯罪行為である日本国民の拉致の問題を解決するため、最大限の努力をするものとする」とあり、まず「国家的犯罪行為」と北朝鮮の拉致を法律で位置付けています。また「日本国民の拉致の問題を解決するため、最大限の努力をするものとする」と書いてありますので、政府に対して「政府の施策はこれに従っていますか」と聞いたら、政府は「そうだ」と。
今大臣がおられますが、大臣が閣議にかけていただいたわけです。その通りやってほしい。これは亡くなった中川昭一先生などが、民主党の当時の先生たちと一緒に、超党派の議員立法で作ってくださった法律です。
日本の法律の中で、北朝鮮当局について、「国家的犯罪行為」と書き込まれているのは今までになく、異例の法律だと思いますが、この通りにやってほしいと思います。そのことを中山先生は質問主意書でとっていただいたということです。大臣がその通りやってくださることを信じていますし、大臣初め今日も拉致対策本部からも来てくださっていますが、大臣と対策本部中心に、国交正常化ではなく、被害者を助けることが最優先で答弁の通りやってほしいと思います。そうなると信じています。
ありがとうございました(拍手)。