拉致被害者救出運動20年特別集会全記録
西岡力(救う会会長) 有本恵子さんは23歳で拉致されて今57歳です。恵子さんのことをご両親から取材されたものがあります
とにかくおとなしくて手のかからん子やった。赤ん坊の時からあまり泣かなかった。嘉代子さんが近所まで買い物に出ると、「このおもちゃを持って遊んどくのよ」と言うと、必ず「うん」とうなづいた。まだ言葉がしゃべれない時分だ。買い物から帰ると、本当におもちゃでおとなしく遊んでいた。夫の父親、恵子の祖父も、「この子だったらいいよ」とお守りを引き受けてくれた。恵子は三女だが、有本家には五人の娘と一人の息子がいる。上の4人までが娘で五人目が男の子だ。恵子はものごころついてからも無理を言わん子だった。幼稚園に向かいに行っても、いつも一番最後から出てくるような子だった。我先にと人をかきわけて前に出てくるどころか、トイレの順番さえ後からきた子に譲ってしまうような園児だった。園の先生は今も熱心に救出活動を支援してくれている。「なんであんなおとなしい子が一人でロンドンに留学する気になったんやろうなあ」と不思議がっていう。ロンドン留学は自分を変えたかったのかもしれない。だからこそヨーロッパでの仕事の誘いにも積極的に飛びついたんだろう。
自分を変えようと思ってロンドンに行って、拉致されてしまった恵子さんです。
有本明弘さんお願いします(拍手)。
◆武力を背景にした米朝協議に期待
有本明弘(有本恵子さん父)
今西岡さんがおっしゃったことはうちの家内が書いた本です。その通りの話だと思います。しかし家族会はもう20年経ちました。
私の考えを言います。私は安倍さんが総理であっても、この問題は解決できないんじゃないかと思っていたんです。それが、アメリカから日本に対して、ものすごい台風のような追い風が来てるんです。みなさんご存知のようにトランプ大統領の台風なんです。
まさかあの人が大統領になるとは。思ってもいないことが実現したんです。そのトランプさんはどう言っているか。あの金正恩を振り落す作戦を立てているんです。そういうふうに「産経新聞」が書いているんです。
私は「産経新聞」しかとってないので、ほかの新聞がどう書いているか分からないんですが、「産経新聞」、いや「夕刊フジ」が書いているんです。それが「産経新聞」にも流れている。あの国も動くと書いてあるんです。これは日本の国にとってものすごい追い風じゃないですか。武力を背景にした話し合いが近いうちにできるんです。私はこれに期待しているんです。
アメリカのトランプ政権に人材が全部そろったら、そういうことが実現すると思っています(拍手)。