今年中にすべての被害者の救出を!国民大集会 全報告
◆拉致よりも先に国交正常化が優先された
寺越昭男(寺越昭二さん長男)
先ほどめぐみさんの生まれた年、昭和39年ですが、めぐみさんが生まれる前の年にうちの事件があったんやなあと、今改めて思いました。増元さんが話した通り、何で日本の国は今まで立ってくれんかったかなあと。
私もこれまでに2回か3回は交渉で解決するチャンスがあったんやないかなあと思ってます。そのたんびに何かまわりの方がおかしくなったり、外務省の方で拉致よりも先に国交正常化というのを考えて、そっちの方が優先されたりというような感じがあって、拉致問題はどうしても後になってきたんかなあというふうに考えています。
家族会というのは本当に待つだけなんですね。待つのがしんどいから皆で頑張って署名活動をしたり、そんなふうにやってきたんだと思います。待つことしかできないというのは本当に寂しいですね。
親父が生きておったら90歳、私は今年77歳になったんですが、私の元気な間にうちの事件の真相解明ができるかなとか、親父の遺骨を母親と一緒に入れてやれるかなとかいう思いに最近なっています。
今後とも宜しくお願いいたします(拍手)。
司会(西岡力救う会会長) ありがとうございました。いつも私は言いますが、曽我ひとみさんは、北朝鮮にいる時、毎晩月や星を見ながら、いつ日本から助けが来るだろうかと思っていました、と言っています。
今晩も、めぐみさんやるみ子さんや恵子さんたちが月や星を見ながら、「私は死んだと言われている。悔しい」と。3年前から始まった再調査で、もう1回死んだと言われたら、「う帰れないのか」思っているはずです。
また、まだ私たちが確実なリストを持っていない、認定ができていない多くの被害者がいます。その人たちは、「私は拉致されたということさえ、日本の両親や家族に伝えられていないのか。日本政府は私が拉致されたことさえ知らないのか。私が北朝鮮にいるということさえ明らかになっていないまま、私の人生は終わるのか」と、今晩も月や星を見ながら、日本の方向を向いて、心の中で助けを求めているはずです。
認定ができていない被害者のことにずっと取り組んでいる特定失踪者問題調査会代表の荒木和博さんに出ていただき、また壇上にいらっしゃいます特定失踪者家族のご紹介をお願いいたします。荒木さんお願いします(拍手)。