北朝鮮は今どうなっているのか?東京連続集会96全報告
◆韓国親北政権が北朝鮮に資金援助すれば
久保田るり子国学院大学客員教授 韓国がどういう状況かによって北朝鮮の経済はかなり変わります。そういう意味では、文在寅(ムン・ジェイン)政権が韓国にできたということは、大変大きな要素になると考えています。
私は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の時に韓国に5年間駐在していました。金大中・盧武鉉政権の10年間、親北政権が続きました。この間に韓国から北朝鮮に流れた資金は、概算で70億ドル、7600?7700億円くらいだと言われます。
この内、政府が直接出したのはいくらか。秘密資金も含めてです。秘密資金というのは、南北首脳会談の時に5億円出しています。本当の全額は把握できませんが、政府から行った資金が約30億ドル。残りの40億ドルは民間からです。
興業を生放送で中継する時の放映権とか、民間団体が物を持っていく時のお金です。FAX1枚、電話線1本つないでも北朝鮮はお金を取りますので積み重なると莫大な額になります。
10年間で40億ドル、4400億円くらいのお金が入っていることを考えると、文在寅政権ができたことで北朝鮮はほくそ笑んでいると思います。これから少なくとも5年、もし文在寅政権が来年憲法を改正して大統領任期を2期8年までとする体制を作ると、10年近くはこれでいけると思ってもおかしくないくらいです。
金大中が南北首脳会談をやった時(2000年)、南北共同宣言が出ました。多くの団体が北朝鮮に人道支援をすると訪朝許可を出し、次々に許可されました。今日のニュースでは、平昌(ピョンチャン)オリンピック(2018年)を南北で共催しようという案が韓国側から出ている。共催が実現すれば、南から北に多額のお金が流れる。
なので、南北関係を見ないと北朝鮮経済が分からない。そういう過去の事例があります。