今年中に全拉致被害者の救出を!国民大集会全報告
◆拉致問題解決のタイミングは今
山谷えり子(自民党拉致問題対策本部長、元拉致問題担当大臣、参議院議員)
皆様こんにちは。
北朝鮮の暴走は許すことができません。暴走が止まりません。核・ミサイル問題が深刻です。またサイバー問題もとんでもない状況で世界を混乱に陥れています。そしてこのような状況だからこそ北朝鮮がいかに非道、無法な国であるかを訴え、そして何としても、拉致問題、人権侵害問題の契機としていかなければならないと考えています。
自由民主党の拉致問題対策本部では、活発な議論や具体的な行動をみんなで行っているところです。春には、ヒト、モノ、カネあるいは船舶検査のありかた、また朝鮮学校や朝鮮大学校についてどのように考えていくか等13項目のアクションプランを政府に提出しました。政府はその一部を具体的に実行し始めています。
またこの夏は、積極的な議員外交として、議員たちが手分けをして様々な国々に拉致問題のパンフレット、英語や中国語、韓国語、フランス語やドイツ語等様々な国々の言葉で書いたものを持って、拉致問題の説明をしてきました。
また日本には平壌に大使館を置く24か国・地域の駐日大使館を回りながら、情報収集・分析をし、また朝鮮半島有事の時にはこんな連携をしていただきたいということも含めて説明してきました。
これからもさらなる制裁強化策について、部会等を開きながら拉致問題解決のために、決してあきらめず、必ず解決していくという思いで行動していきます。
また、日本国家として、拉致問題が長年放置されてきたという現状、国の在り方を恥と思って、主権国家、独立国家としてきちんと国民の生命・財産を守れる国にしていくために情報収集の強化や憲法改正等もしていかなければならないと思っています。
さて、拉致議連、家族会、救う会の皆様とともに、自民党からは4名が参加しましたが、先週1週間、ワシントン、ニューヨークに行ってきました。昨日帰って来たばかりです。
ワシントンでは、国務省、国防総省、NSC、そしてアメリカの議会の政治家や立法担当者等にお会いしてきました。安倍総理がトランプ大統領に拉致問題を説明し、また北朝鮮とはどういう国かということを話してくださっていましたので、そうしてこういう状況だから、「安倍総理の言ったことは本当だ」、「北朝鮮とはそういう国なのか」というような関心と理解が深まっておりました。
私たちも毎年のように行っていましたが、今回は非常に鋭い、専門的な質問を受け、また意見交換ができたと思っています。テロ支援国家として再指定してほしいと要請しました。
そしてシンポジウムを開きました。アメリカ人で拉致されたと思われるデヴィッド・スネドンさんがおられます。お母様もお兄さんもそのシンポジウムにいらして、訴えられました。
スネドンケースにつき、私たちが情報収集してアメリカに持っていったのはもう何年も前です。だんだん関心が高まってきて、今や下院の本会議でもスネドンケースをちゃんと調査せよという決議が通って、上院でも通ろうとしている状況です。
そういう中で国務省も非常に関心を持って、スネドンさんが北朝鮮に拉致されたのではないかと思われる中国の場所にも自分は行ったという政府高官もおられました。
このように日米の連携は今密になりつつあります。北朝鮮は圧力が強まり、孤立化した時に譲歩してくるということが、過去の私たちの経験からも分かっています。そのことも説明しました。
2002年、ブッシュ大統領が「悪の枢軸」と言って、核・ミサイル開発をやめない北朝鮮に対して、「軍事行動も辞さず」という強い態度を示した時に、日本人拉致被害者5名が帰国しました。
今の状況はその時以上だと思います。そして解決への扉を大きく開いていかなければならないと思います。
国連では安保理決議が採択された後でしたので、次々に各国大使にお会いしました。日本に強い共感を持ってくれる国の大使、また北朝鮮にこれまで理解を示していたと思われる国々の大使にもお会いして、「暮れの12月、国連の安保理で是非この拉致問題を議題として取り上げてほしい」とお願いしました。非常任理事国であと1か国足りないんです。その1票を取るために、しっかりと説明をしてきました。
アメリカのジョセフ・ケネディさん36歳は、ケネディ前駐日大使の従兄弟のお子さんですが、「拉致問題の解決には日米が連携して一寸の隙もないことを見せていくことが解決につながる」という言葉も聞きました。
私たちが国連を回って帰ったその直後の一昨日に、一発のミサイルが飛びました。各局のニュースをアメリカで見ました。大きく取り上げていました。日本列島の地図、飛んだ軌跡、それがグアムにも届くのではないかということも含めて非常に詳しく報道していました。
そして官邸での安倍総理の記者会見が日本語で流れて、その後にトランプ大統領の映像資料として日本の国旗とアメリカの星条旗がぴたっとくっついているニュースの映像も見ました。
国連は400ページ近い、拉致問題人権侵害問題の調査報告書を出しています。今皆さんそれを読み返しながら、この拉致問題人権侵害問題にどう向き合わなければならないか、国際社会の連携は強まりつつあります。
北朝鮮の人々も助けなければなりません。圧力をかけた時譲歩してくるのが北朝鮮です。拉致問題解決のタイミングは今です。すべてのことに時がある。長い長い間、被害者や被害者のご家族、皆さん方に苦しみを与えて本当に申し訳なかったと思います。でも解決のためのドアを大きく開いていく時は今です。
皆さん一致団結して、自民党、超党派拉致議連、やれることのすべてをやって、すべての被害者が祖国の土を踏み、みんなで喜びあえる日を迎えるために、頑張りぬいていきたいと思います。どうぞ皆様宜しくお願いいたします(拍手)。
櫻井 山谷さんありがとうございました。次に、民進党拉致問題対策本部長、渡辺周さんお願いいたします(拍手)。