トランプ大統領面会報告と緊迫する北朝鮮情勢-東京連続集会99
◆家族の思いを理解したい思いがあふれていた
飯塚繁雄(田口八重子さん兄、家族会代表)
家族会の17名が、11月6日に迎賓館で実際にトランプ大統領と会ったわけです。時間が短いことを考えて、直接発言したのは、横田早紀江さん、私、有本明弘さん、曽我ひとみさんの4名でした。
机はまったくなく、車座のようになって、膝と膝が当たるくらいの近い位置で話ができました。席に着く前は、トランプ大統領夫妻と安倍総理夫妻が家族会のメンバー一人ひとりに握手をしながらぐるっと回って席に着くという流れでした。一人ひとりに握手をしながら顔と目を見て握手したわけです。
発言した4名以外の人は後ろに椅子があり、近い位置で話が聞けました。発言ができないのは残念でしたが、そういう雰囲気でした。
家族の話を聞くというのは、家族の思いを聞くわけです。今までこの問題が長く続いてきた中で、救出を待っている家族の思いはどういうものなのかということを、ものすごく理解したい気持ちをあらわにされていました。
一人ひとりの発言に対して、さらにつぶさな質問もありました。私の場合は、写真を出して、「これが私の妹です。1978年に1歳と2歳の子どもを残したまま今まで時間が経ってしまいました」という話をして、ちょうど隣に耕一郎が座っていましたので、「40年の月日の蓄積が今ここに座っています。当時1歳だったのが今40歳です」と紹介しました。
トランプ氏はじっと感慨深げに顔をみつめて、「よくここまで育ってきた。なかなかいい男じゃないか」と多少冗談も入れながら、じっとみつめていました。思いを自分のものにしてくれたなと思いましたが、そういう風にして、一人ひとりのことを自分のものにするために理解を深めていく、そういう雰囲気がものすごく強く感じられました。