トランプ大統領面会報告と緊迫する北朝鮮情勢-東京連続集会99
◆40年が経過した現実
横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)
これとはずれる話ですが、先週18日に、新潟に集会に行ってきました。横田家では母と私が出たのですが、そこでお話したことを紹介しますと、やはり40年経過してしまったということです。もちろん姉が当時13歳だった時の恐怖とか失望感を絶対忘れないでほしいということをお伝えするとともに、私たちにとっても40年が経過してしまって、父がそこに来れてないんです。「これが時間の現実なんだ」ということを訴えました。
だからこそ、時間がないから日本政府は水面下の交渉も含めて、具体的な歩みをしてほしいということを訴えてきました。
また、最近のNHKの特集をご覧になった方もいらっしゃると思いますが、私にとっては初めてみたような映像だったのですが、40年前の新潟の自宅の中で、当時9歳の双子の私たちと母が写っているような映像でした。
今からみると母はものすごく若いんです。当たり前のことですが。それを見た時に、「こんな若い時から苦しめられているのか」ということをまざまざと見せつけられて、本当に胸が張り裂けそうな映像でした。
そうした映像や、トランプ大統領が今回来日されて、国連でも触れていただいたことで、日本のマスメディアを含め関心がより高まったこと、海外の報道が我々に取材に来てくださって、対外的にも情報発信をしてくださったことで、多くの国、多くの外交官、多くの個人がこの問題を再認識したことが大きな前進なんだろうと思っています。
今回のアメリカの再指定の問題ですが、テロ「支援国」と言いますが、本当に支援国なのかという問題です。日本にとって、あるいは家族にとっては、日本の領土、領海を侵犯されて、無実の13歳の少女を拉致した実行犯の国ですよ。テロ支援国ではなく、テロ実行国なんです。
ですから「支援国」というのは私の中では若干違和感があります。テロ国家はもっと強烈な圧力を加えない限り、彼らは目が覚めないだろうと私は考えています。