トランプ大統領面会報告と緊迫する北朝鮮情勢-東京連続集会99
◆「ニューヨーク・タイムズ」が大きな記事を掲載
本間 勝
皆さん、こんばんは。
今回トランプさんが訪日されて、拉致被害者と日本国民にアピールしていただきましたが、これは拉致被害者の奪還について北朝鮮に対する強烈なアピールだったと思っています。
トランプさん訪日前のアメリカの動きですが、私は7月に「ニューヨーク・タイムズ」の支局長さんからインタビューを受けました。田口八重子の失踪について、「どのような経過があったのですか」とか、「北朝鮮で生きていると思いますか」とか、八重子の消息について具体的に質問されました。
トランプさんは11月5日に日本に来られましたが、11月4日の「ニューヨーク・タイムズ」に私へのインタビューをたくさん掲載してくれました。支局長さんに、「トランプさんはこの記事を見ていますかね」と聞いたら、「大きな記事ですから見ていると思いますよ」と言っていただきました。
「ニューヨーク・タイムズ」がどういう思いでこのような記事を書いたかですが、記事のタイトルに、「トランプの訪問が北朝鮮による日本人拉致被害者の家族に光をもたらす」とありました。当然北朝鮮へのアピールがあるんだよということですね。
記事の中身は長くなりますが、八重子の失踪、拉致問題が長きにわたった原因などです。そして「八重子さんが拉致されたことはどうして分かったんですか」と。
当時八重子がいなくなった時は、どこの家族も同じように家出をしたとか、行方不明になったとか、そういう単純なことしか考えられないということでした。しかし、その後、115名の韓国人が亡くなったという大韓航空機爆破事件という大きな事件が、北朝鮮の工作員金賢姫によって起こされたんですよ、と。それが分かってから八重子の実態が分かったんですよ、という話をしました。
その後「ニューヨーク・タイムズ」の記者が韓国に向かった。八重子の消息や横田めぐみさん等の生活が金賢姫の中にあったというようなことがインタビューして分かったと。
そういうことをたくさんのページを使って掲載してくれました。これがそうです。私の写真や、八重子の当時の写真を大きく掲載してあります。金賢姫と会ったこともあります。よくテレビで見る、韓国の情報機関に捕えられてタラップを降りてくる金賢姫の写真などを載せて記事にしています。
また市川さんや増元さんへのインタビュー記事、横田さん兄弟の写真も出ています。このように、大々的に記事を書いてくれました。それがトランプさんにアピールするとともに、世界中に北朝鮮の拉致がアピールできたと思います。
トランプさんの来日の前に、アメリカのマスコミがこのように拉致問題で日本を支援したというか、拉致事件の詳細を流していただいた。トランプさんの訪日の目的の一つは、拉致問題に光を当てて、それに対する北朝鮮の反応を見ることにつながっているのではないかなと思いました。
外国のマスコミでさえ、こんなに支援してくれた。タイミング的にはトランプさんの訪日を浮き立たせることにもつながったわけです。日本のマスコミの取り上げ方は今一つ弱いかなと思っています。メディアだけでなく、皆さんにも注目していただいて、どの国がこの問題を真剣に考えているのかを表してほしいと思います。
私たちはアメリカを一つの頼りと思っていますので、書いていただいたことは、拉致被害者の家族としてはありがたいことだと思っています。「ニューヨーク・タイムズ」に感謝の意味を込めて皆さんにアピールしたわけです。ありがとうございました(拍手)。
平田隆太郎・救う会事務局長 ここまでで、ご質問がありますか。