国際セミナー「緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告
◆冷戦の矛盾を解決し、統一された韓半島を
趙甲済(ジャーナリスト、韓国)
今の状況をもう少し長いスパンで歴史的に見るならば、1945年に東西冷戦の矛盾が韓半島に集まったわけですが、それが解決する直前の状況に今来ているのではないかと思います。
どのような形であれ、北朝鮮の独裁政権が崩壊し、その独裁政権と連携していた韓国国内の従北左派が弱体化し、冷戦の遺産が整理される時期が近付いているのではないか。
このプロセス、つまり韓半島における南北の冷戦の矛盾が解決するプロセスで、冷戦の遺産が解決されるならば皆さん方が心配されている拉致問題、あるいは朝鮮戦争中に10万人以上の(韓国の)民間人が拉致されている問題、あるいは6万人以上の韓国軍捕虜が不法に抑留されている問題等が解決されるのではないかという希望を私も持っています。
結論的に言うならば、アジアの冷戦で、平和で自由な民主勢力、日米韓の勢力と、全体主義、腐敗、独裁勢力の対決があったわけで、中国、ロシア、北朝鮮の中で、中国は経済面では自由化が実現している。残る北朝鮮の問題が解決して、韓国が自由で繁栄した統一された韓半島になるならば、7世紀の新羅の統一の後、東アジアに訪れた黄金の平和な時代が訪れるのではないかとし信じています。
ご傾聴ありがとうございました(拍手)。
島田洋一(司会、救う会副会長) ありがとうございました。具体的なことについては後で聞けると思います。次にアメリカの情報を中心に古森さんにお願いします。