国際セミナー「緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告
◆今2つの条件がそろった、絶対取り戻す
西岡 力(救う会会長)
まさに第一条件と第二条件が今実ってきた。政府に対策本部ができた中でアメリカが圧力をかける。そういう状況になったのは今が初めてです。そして大佐気宇本部を作った安倍さんがもう一度政権に着いて今政権が安定している。そして安倍政権に批判的な政党も、「この問題は許せない」という体制ができている。これで解決できなかったらどうなるのかということです。
自衛隊のことについても、自民党の拉致対策本部で防衛省は、「アメリカによる北朝鮮の平定作戦が一定程度終わって、国連軍司令官などが軍政をしいた場合に、その司令官が政府の機能を代行するので、その場合に自衛隊を送ることは現行法規でも可能だ」と言っていました。
私は第三条件をとにかく考えてほしいと言ってきましたが、それは表立っては相手を警戒させることになりますので、話し合いで解決するのが安全ですから、そのためにもあまりそういうことを先に言うのは得策ではない、静かに議論してほしいと思って来ました。
まだ足りないことがあるかもしれませんが、もう嵐が来ているんです。この2年間に、30回、40数発のミサイルを撃った。6回核実験を中で、この2年間に3回もやった。そして9月には、ついに広島型の10倍の威力を持つ核を持った。アメリカの東海岸に届くミサイルを持ったと豪語している。
そういう核・ミサイル問題がある中で、日本が拉致問題で動くためには、アメリカに拉致問題の深刻さを打ち込むしかない。今年からずっとやってきましたが、多分それは成功した。
トランプ大統領が就任した時は、拉致問題は何も知りませんでした。間違いない。しかし、安倍総理が2月に会った時、ゴルフのカートの中でスネドンさんのことまで徹底的に話をした。今は国連で話をし、韓国に行っても拉致の話をした。ここまで来た。
だから私は全被害者救出のチャンスを絶対逃すな、と。第一条件の国際情勢はアメリカから見てもチャンスだ、と。趙甲済先生の話でも、今冷戦の最後の段階の整理がされようとしている、と。
中国共産党の問題もありますが、しかし中国共産党が影響力を強めたとしても、拉致問題は解決できると思います。まずは、拉致問題を解決するためには、北朝鮮の独裁政権が本当に困らなければなりませんが、今世界対北朝鮮独裁政権の構図になっている。
韓国から見てもアメリカから見ても国際情勢はかつてなく有利だ。日本でも10年前に拉致対策本部ができた。足りないことを言ったらいっぱいありますし、不安もありますが、10年前、15年前、20年前に比べたら、ここまで来た。この体制で戦うしかない。
この嵐の中に入っていきましょう。絶対取り戻すという覚悟です。以上です(拍手)。