国際セミナー「緊迫する北朝鮮情勢のもとで拉致被害者救出を考える」全報告
◆「何人か帰ってくる」交渉はだめ
西岡 力(救う会会長)
もちろん緊急事態への準備はしておくということが前提ですが、94年や2002年に起きたように日本に向くかもしれないし、あるいは米朝で秘密交渉が始まるかもしれない。とにかくその中で拉致問題を絶対に入れさせる。しかも全被害者の帰国でなければならない。
この時強く言わなければならないのは、「何人か帰ってくる」と言ってくるかもしれない。その時に、全員でなければだめと言わな狩ればならない。ここで助けられなかったら次はないんです。アメリカが譲歩し、日本がOKだと言ったら、これで終わりになりますから全被害者の帰国でなければならない。「前回のように、5人だけというのはだめですよ」と言い続けなければならない。
蓮池薫さんが強調しているように、今向こうにいる人たちは、めぐみさんや恵子さんやるみ子さんや修一さんは、私は死んだと言われているらしいと(思っている)。もう一度再調査でも死亡という結果が出て、それを政府が信じてしまったら、私は死んだとされたまま終わるのか。
認定されてない人たちは、私は名前もあがっていないのに、今回帰れなかったら、拉致されたことさえ認定されずに一生が終わるのかと思ってしまう。北朝鮮はその状況を見ている。だから絶対残してはいけない。その交渉をしてもらわなければならないと強く思います(拍手)。