家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢-東京連続集会100
◆39号室資金も核・ミサイル開発等で枯渇し始めた
西岡力(救う会会長)
この集会で何回か言っていますが、北朝鮮の経済は3つに分かれていて、社会主義ですから計画経済です。国営農場があり、国営企業があるんですが、ほとんど赤字です。しかし、別途39号室というのがあって、金正日が作ったんですが、今金正恩が握っています。
統治資金と言われていて、外貨で多額の資金を独裁者が持っている。それを管理する場所が労働党中央委員会39号室です。朝鮮総連からの送金も全部そこに行っていたんです。
その金額がいくらあるのか。80年代にアメリカのCIAが調べたのでは、約50億ドルという説がありましたが、日本経済新聞ソウル特派員の山口さんは、200?300億ドルくらいあるのではと主張しています。
分からないのですが、少なくとも減ってきています。特に金正恩になってスキー場を作ったり、核・ミサイル開発をやったりして底をついている。最近、その39号室の関係者は一番忠誠心がある人がやるんです。海外で秘密資金を管理しています。それが亡命し始めた。
今3人亡命しています。一人は韓国に亡命しました。お金を持ち逃げしています。日本円で数億円持ち逃げし、韓国で高級マンションを買って、ベンツに乗っている。ここに来てもらったことがある金聖●(キム・ソンミン、●=王へんに文)さんに聞くと、本当だそうです。
まず韓国政府は亡命者がお金を持って来ても没収しないそうです。没収すると来る人が少なくなる。没収しないとなると、みんななんとか持って逃げようとする。39号室資金が少なくなるのはいいことだ、という方針があるそうです。私は、金聖●氏に、「持ち逃げした金は北朝鮮人民の血と汗の金だから、北朝鮮人権運動に寄付を求めろ」と言ったんですが。
39号室からの脱北者がアメリカにも一人います。最近ちょっとテレビにも出ていました。39号室本体ではなく、その下で貿易をやったりする人もいるようですが、39号室は本当に忠誠心のある人を入れたのに、それが逃げ出した。