家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢-東京連続集会100
◆我々の制裁のターゲットは「39号室資金」
西岡力(救う会会長)
3つ目の経済は闇経済です。90年代半ばに配給が途絶えた後300万人が死んで、今もほとんど配給はないんですが、それでも餓死者が出ていないのはみんな闇で食べているからです。
チャンマダンという市場があって、チャンマダンの物価と国営市場の物価で100倍の差があるんですが、チャンマダンでしかものが買えない。100倍の物価でみんな生きているんです。
その中から金持ちが出てきて、中国からディーゼル機関車を中古で買って、鉄道省に賄賂を払って、鉄道のダイヤを買って、民間鉄道を走らせている。北朝鮮の鉄道は停電で時々止まるけど、ディーゼルだからちゃんと走る。でもレールが悪いから時速40キロ以上出ない。
今マンションの分譲ブームで、マンションを作って売っている。一番高いのでは億ションもある。もちろん建前は使用権ですが、そういうものを作ると売れる。また39号室資金で「なんとか通り」というものを作っている。それをやればやるほど39号室資金はなくなる。
我々の制裁のターゲットは「39号室資金」なんです。しかし、表向き輸出で得られる外貨の9割がなくなり、海外の労働者も2年たったら帰ってくるという制裁をやったのです。
いつまでもつのか。歴史を勉強された方は、「ハルノート」を聞いたことがあると思いますが、日本が真珠湾攻撃をする前に、アメリカが作ったのが(日本の開戦を決断させた)ハルノートです。それとほぼ同じような状況が北朝鮮で起きています。39号室資金が本当に枯渇し始めた。