家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢-東京連続集会100
◆文在寅政権の動向が変数
西岡力(救う会会長)
今回の首脳会談の特徴は、金大中さん、盧武鉉さんがやった時と大きな違いは、公開の席で議論が始まったということです。これまでは、準備はすべて秘密でした。しかし、公開の席で北朝鮮は「来てください」と。
北がそれだけ困っているからだと思われますが、今後の交渉は公開の席でやる。公開の席でやっている間は、軍事演習をしたら雰囲気が壊れると言いやすい。公開の席で、平昌でできた平和的なムードを続けるような工作をする。
しかし昨日、トランプ大統領と安倍さんが確認したように、日米は、圧力を最大限にして政策を変えさせる。その圧力の中には軍事演習をすることも含まれている。経済制裁と軍事的圧力。実際の軍事攻撃ではなく、軍事的圧力が入っている。
韓国がどこまで北朝鮮の側につくのか、そこが一つの変数ですが、しかし経済でもしも韓国が北朝鮮を制裁を破って助けるようなことがあったら、アメリカが韓国に経済制裁をかける。
2月末に、米財務省は新たな経済制裁を発表すると言っています。財務省が発表するということは、主たる中身がセカンダリー・サンクションだからです。二次制裁です。北朝鮮に対する制裁ではなく、北朝鮮と取引している企業や銀行に対して、アメリカがドル取引を停止する制裁です。
去年、丹東銀行という、中国の丹東にある銀行に制裁がかかった。金大中大統領が平壌に行く時は、現代財閥を使って4億5千万ドルの現金を秘密送金した。これは韓国の裁判所で確定判決になっています。当時はこのような制裁はかかっていませんでしたが、今例えばサムソンとかLGを使ってそういうことをやったらサクソンはドル取引ができなくなる。これは国連制裁はいらない。アメリカ一国で決められる。ドルはアメリカの通貨ですから。
アメリカは経済的に大変な力を持っていて、それを使うと言っている。中国が制裁を守っている大きな理由はそれです。中国で4番目に大きい「チャイナ・バンク」という外為専門の銀行が北朝鮮とかなり取引をしている。
「チャイナ・バンク」にアメリカが制裁をかけるという話があった。中国で4番目に大きい銀行がドル取引ができなくなったら、米中の経済関係はどうなるか。ものすごく大きな影響を与えるでしょうが、戦争で人が死ぬよりはいいだろう、と。そういうことをできる力をアメリカは持っていて、すべての手段を使って北朝鮮を追い込むと言っている。