救う会全国協議会

〒112-0013 東京都文京区音羽1-17-11-905
TEL:03-3946-5780 FAX:03-3946-5784 info@sukuukai.jp

北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会

家族会・救う会の「今後の運動方針」と北朝鮮情勢-東京連続集会100



◆今後の北朝鮮?3つのシナリオ

西岡力(救う会会長)
 すべての手段を使って追い込んだ先の出口に拉致問題を置くことが、今できている。今後どういう展開になるのか、完全には読み切れないですが、3つのシナリオが考えられる。
 1つは、内部矛盾が高まって、北朝鮮の中で政変が起きるというシナリオです。ガソリンの9割がなくなり、外貨もなくなって、これでは本当に国が持たないと思って起きる。
 クーデターは無理だと思います。軍隊を動かすには監視があまりにも厳しすぎる。しかし側近が暗殺を行うのはありえる。だから側近をどんどん切っています。張成沢(チャン・ソンテク)を切り、張成沢を殺した金元弘(キム・ウォンホン)という国家保衛部長を切り、黄炳瑞という組織指導部のトップを学習させた。
 黄炳瑞は昨日出てきたようですが、軍の総政治局長ではなくなった。彼は軍服を着ていなかったので、軍の元帥の次の次帥の階級はなくなった。聞いているところでは、金正恩が信用できるのは(妹の)与正(ヨジョン)だけだそうです。
 いつ誰が裏切るか分からないので、みんな疑心暗鬼になっている。幹部たちをどんどん取り替える。アメリカが本当に「斬首作戦」をやるかもしれない。アメリカがやるとすれば、特殊部隊を入れてくるだろうが、金正恩の側近が裏切らないと成功しないから、アメリカは側近を買収しているのではないか、と疑心暗鬼になっている。そういうことが成功するかどうか。
 2つ目のシナリオは、北朝鮮が政策を変える。しかし、核を止めるところまで追い込むことはありえるのか。かなり難しい問題ですが、我々はそこまでいかなくても拉致は北朝鮮にとって戦術ですから、苦しくなり、韓国からも経済的支援を受けることができなくなった時に、日本が拉致で取引をすることは、トランプも許容しているのであれば、日本とやるということができるかどうか。
 我々にとって最善のシナリオですが、私が言うとどうしても自分の価値観も入ってしまうので、そうなってほしいと思ってしまうのですが、その可能性があることは間違いない。
 あるいは米朝が先に始まるかもしれない。核問題で北朝鮮が何らかの譲歩をする。しかしその場合、アメリカがアメリカに届く核だけをやめさせることでいいのか。そして北の要求が米軍撤退で、休戦協定を平和協定に変える。
 アメリカまで届く核を止めることとの取引でそういう選択をすると、アメリカの安全は確保される。韓国が北朝鮮と連邦化したいならそれでいい。そうなる可能性もゼロではない。トランプ政権の外にいる人はそういうことを言う人もいますが、トランプ大統領はそういうことはしないと言っています。
 3つ目はアメリカが限定爆撃をする。爆撃する時に、38度線に近いソウルに届く長距離砲やロケット砲をすべてなくする。またミサイル基地、核基地を攻撃する。そして最高司令部を攻撃する。これを一遍にやる。その場合、前線の基地に残っていた地下の中距離砲等が残っていれば、それでソウルに攻撃ができる。完全に安全が保てるかどうか。
 しかし、アメリカまで届く核兵器ができて、それが量産される状態になった時に、アメリカがそれを放置するのかどうか。その作戦の準備をしていることだけは間違いない。
 一番いいのは、1つ目の政変で、次の政府と交渉する。次の政府がアメリカとの核問題を解決できる政府になれば、制裁を緩めることもできるし、日本も国交正常化交渉ができる。だから圧力を最大限に強めて政策を変えさせると言っていますが、政策を変える主体を金正恩政権が変えればいいし、内部矛盾が高まって彼らの中で交代が起きるなら交代した政権と話しやすい。
 金正恩政権が政策を変えるのは、核については可能性がかなり低いと思います。拉致については、もしかしたら、自分のお父さんが起こしたことだから可能性はある。
 最近聞いた北朝鮮の内部の話によると、北朝鮮はアメリカとの交渉を優先しようとしている。残念ながらですが。日本はアメリカの言うことしか聞かないんだからアメリカと先に話をつけた後、日本と交渉すると言っているようです。これは情報ですから断定はできません。


  
■ サイト内検索 ■


■あなたにも出来る救出運動■
あなたにもできること

 ■ アニメ「めぐみ」 ■ 

■ 書 籍 ■