チャンス到来、金正恩に拉致被害者帰国を迫れ!緊急集会
◆100人以上の米議員に訴え
古屋圭司(拉致議連会長代行、元拉致問題担当大臣)
昨年は山谷えり子自民党本部長も訪米されました。我々は選挙の直前でしたが、横田拓也さんを連れてワシントンに行きました。大変な強行日程でした。しかし、NSCのポッティンジャー部長にも面会し、その時拓也さんから、この拉致問題の悲惨さとアメリカの協力が必要なことを訴えていただいた。
ポッティンジャーはすとんと心に落ちた。そして、「今日の夜トランプ大統領と打合せをする。必ずこのことは伝える」と。私はすぐワシントンから総理に電話をしました。すると「来週には首脳会談がある」と。そういう取り組みをした結果、国連での演説で大統領は、「sweet 13 years old Japanese girl(13歳のかわいい日本人の女の子)」と拉致に言及した。
こういうことは、北朝鮮が、金正恩が見ているんです。そしてさらに国際社会が圧力をかけた。その結果、これは変えざるをえないな、と。しかし、あの国が「だませるものならだましてみよ」と思っているのは当たり前なんです。そういうことを前提に私たちはこの問題に取り組んでいかなければならない。
4月18日前後になると思いますが、国会の状況を見極めながら総理が訪米します。私も議運の委員長ですのでその辺を見極めて、野党にもしっかりお願いをして堂々と行ってもらおうと思います。
その時は、日本においては拉致問題が最重要課題なんだと、何度でも何度でもトランプ大統領に言う。そのことにより彼らもしっかり認識することになります。
それからもう一つ。やはり核・ミサイルはアメリカにとって大変な脅威ですが、今までは拉致問題を本音で言うと、遠いアジアの問題でしょうという意識がなかったかと言えば嘘です。
しかし、アメリカ人拉致被害者デビッド・スネドン氏が拉致され、このことを山谷さん等と議連で訴えてきた。私ももう8回訪米して100人以上の上下両院議員と面会した。
最初は皆、きょとんという顔をしていました。しかし、こんこんと訴えることによって、これは深刻な話だと分かる。松原さんはかつて、ヒル国務次官補に、「拉致はテロに等しいんだ」という発言をした。その通りです。究極の人権侵害であり、テロに等しい行為です。
そして一人ひとり賛同者が増えて、アメリカの下院では本会議決議ができた。上院では委員会決議ができたが、今アメリカ議会が動いていないので本会議決議はまだできていませんが、こういうことをすることによって、かつて日本が拉致議連を作って政府の背中を押したように、議会側から背中を押していくことで、トランプさんが認識をすることは間違いない。
これは誰が一番困るか。金正恩そのものなんです。これが圧力です。中国も今北朝鮮に対し本当に厳しくやっています。だから彼らは音を上げて中国に行ったんです。しかし、表向きは歓待する形を取っている。これは長年の北朝鮮と中国との関係です。
しかし、中身は違います。圧力がしっかりあったからそうなってきたんです。こういう流れは拉致問題を解決するにも千歳一遇のチャンスです。総理も先週から今週にかけての国会で、森友問題だけではなくて、北朝鮮問題、拉致問題についても堂々と答弁しています。テレビには流れていませんが、私は常にそのことをチェックしています。