政府に今年中の全被害者救出を再度求める国民大集会報告
◆「ああ、日本の山って美しい」と言える日が来るように
横田早紀江(横田めぐみさん母)
皆様こんにちは(拍手)。本当に考えられないような長い間、このような問題が起き続けていたこと、そしてそれが全く我々の目にも触れないで、私たちは子どもたちがどこに行ったのか分からない。本当に不思議な消え方をしたあの時のことを今思い出していますが、これだけの長い間、拉致問題として浮上して、考えられないことが起きていたんだいうことが分かった。
でも生きていたが分かったことで、20年前私たちは本当に嬉しかったんですそれからまたものすごい激動の中で、死亡宣告されたり、偽の骨が送られてきたり、孫が現れたり、何というかドラマのような毎日を過ごしてきました。普通なら立っていられないような緊張感と苦しみと悲しみと、そして喜びもありました。
そんな中でここまで82歳になるまで、こんなに長く生かされるとは思ってもいなかった。それは本当に皆様方の、今日ここにお集まりの本当にたくさんの皆様方の、この問題に対しての温かいお気持ちとご支援、そして日本がこんなことではいけない、こんなことをされてほっておけないという気持ちでいつも集ってくださっている。
そのことが今回のような大きな形に、40年経ってようやくここまで形になって表れてきたんだなと思いながら、皆様のお声を聞かせていただきました。本当にたくさんの方に助けていただいてありがとうございます。
これからどうなっていくのかなと思いながら、ここまで皆様方と一緒に戦い続けてきたことが、ああやっぱり戦ってきてよかったね、やっぱりみんなで心を一つにすればこういうことが起きてくるんだねということになるように、私は毎日お祈りしています。
必ずその日が来ると信じて、それが何か月先か分かりませんが、必ずその日が来て、たくさんの方たちが、子どもたちが、「ああ、やっと日本に帰れた」、「ああ、日本の山って美しい」と言える日。曽我ひとみさんがそうおっしゃった言葉が、みんなから発せられると思いますが、当たり前の生活ができるように、そのことだけを願ってこれからも頑張っていきます。
主人が体調を壊して、皆様の前になかなか出て来られなくなりましたが、彼は彼なりに、本当に一生懸命に、全身全霊を打ち込んで、千回を超える講演も二人でさせていただきました。出来うる限りのことをさせていただいたので、「もうこれでいいね」とお互いに言い合っております。
「帰ってきて会うまでは頑張ってくださいよ」と言いながら、めぐみの写真を見せると、「うん、うん」とうなづいています。どうか皆様もお祈りくださいますように。どうか引き続き日本のために、日本の国が本当にこんなでは恥ずかしいんです。こんなに大変なことが起きているのに。誰も何にもしなかったのかというぐらい悲しい。どうか誰もがもうこんな目にあわないように、もっともっと変なことが起きないように、どうか一緒にお力添えくださいますように宜しくお願いいたします。本当に今日はありがとうございました(拍手)。