訪米報告と米朝首脳会談?東京連続集会101
◆「解決の権利は北朝鮮ではなく拉致被害者家族が持っている」
横田拓也(横田めぐみさん弟、家族会事務局長)
皆様、こんばんは(拍手)。今回の訪米の行程表は、配布資料の中にあります。家族会、救う会、拉致議連合同で行き、かつ現地アドバイザーのスーザン・古森さんも、ワシントンDCでは最初から最後まで支援をしてくださり、私たちの行動が全うできたわけで、改めてお礼を申し上げたいと思います。
行程表を見ると、朝から夜まで、時には分刻みで動いて活動してきました。今回も国務省、国防総省、国家安全保障会議、ニューヨークでは国連代表部とシンポジウムということで、関係者の方とお話をしてきました。
今回の訪米は、日本を発つ時にもお話しましたが、北朝鮮問題が日本国内でも、世界でも安全保障の問題に焦点が置かれています。核・ミサイル問題です。「それだけではないんですよ」ということを、私たちが生の声を持って伝えにいくこと、人権問題・拉致問題を忘れてほしくないということを伝えるために訪米しました。
そして先ほど議員の先生方からもお話があったように、「今回こそ最後」の意思を持って、真剣に伝えるという覚悟で訪米してきました。
アメリカの要職者の方々に伝えるにあたって、いつも同じことを言っていたのは、日本側が求める解決は、4月の国民大集会でも話がありましたが、「全拉致被害者の即時一括帰国」であると。これが果たされない限り日本は許さない。拉致被害者家族は許さないんだということを、全員に同じことを伝えてきました。
我々はこの十何年間、数十回に渡って訪米し、ヨーロッパにも行ってきましたが、どちらかというとこの拉致問題を1から説明して分かってほしいという積上げ型の活動に終わっていたんですが、今回はトランプ大統領が国連総会でお話してくださり、それを各省庁の方が全員知っているということになり、私たちが1から説明することはほぼなかったということです。
向こうからも同じことを言ってくださり、また自分のボスに伝えると。国務省ならポンペイオ長官、国防総省に行けばマティス長官に伝えるということで、私たちの言っていることが全部上まで伝わるという組織の強みも実感しました。
また元国務副長官のアーミテージさんは、先ほど議員の先生からもご紹介がありましたが、「拉致問題の解決というのは、金正恩には決める権利がない。拉致被害者家族が『これでいい』と言えばいい。だめなものはだめで、つまり解決の権利はあなた方が持っている」と私たちにコメントしてくださいました。
まさにその通りで、金正恩がこれからあらゆる手を使って幕引きをはかろうとしてくることでしょう。そのことを絶対私たちは認めてはならないし、国際世論も絶対それを認めてはならないと考えています。